「長期インターン」は、社会人のスタートダッシュに直結する|長期インターン体験談 - ATLAS(アトラス)〜未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト〜
「長期インターン」は、社会人のスタートダッシュに直結する

昨今、長期インターンを募集する企業が徐々に増えてきている。一方で、長期インターンのメリットや実態を知ることができず、応募をためらう学生もいるだろう。良質な長期インターンにおける業務経験や社会人との協働は、今後のキャリアを考えるうえでも有益だ。コンコードエグゼクティブグループで4年生の夏から9カ月間の長期インターンを経験し、現在は、大手コンサルティングファームに勤める杉森智之さんに、長期インターンの魅力や現在の業務に活かされていることなどについて聞いた。インタビュアーは、コンコードエグゼクティブグループ代表取締役社長CEO渡辺秀和。

Profile:杉森 智之(すぎもり・ともゆき)

東京都内の私立中学、高校を卒業後、東京大学文科三類に入学。
卒業後、総合系コンサルティングファームに入社。複数のユニットを経験後、約1年半前から組織・人事系プロジェクトを扱うユニットに所属。コンサルタントとして「人間の能力の最大化」に興味を持っており、主として採用・育成・リーダーシップ開発といった領域のプロジェクトを担当している。

人や組織の支援という形で、社会にインパクトを与えていく仕事に興味

渡辺秀和CEO(以下、渡辺):杉森くんは、コンコードの長期インターンに参加する前、学生時代はどんな感じで過ごしていたのかな。

杉森智之さん(以下、杉森):所属する学科での研究に加えて、東京大学受験専門塾の英語の講師を1年生の時からやっていました。学生時代、あるいは大学までの人生を振り返っても一番エネルギーを注いだと言っていいくらい、全力投球していました。

渡辺:おお、そんなに熱心に講師業に打ち込んでいたんだね。

杉森:はい。中学1年生から高校1年生までの各40人のクラスを毎年2つ受け持っていました。授業自体は週2回ですが、かなりハードでした。決められたテキストはありますが、私はオリジナルのプリントを毎週20ページぐらい作成していました。

渡辺:それは、すごい。

杉森:授業やプリントの準備だけでなく、生徒の相談にも乗っていました。毎回の授業で感想を書くアンケートがあるのですが、悩みごとや最近の出来事を書いてくれる生徒が多かったです。私が丁寧に返事を書くと、生徒も面白がって勉強以外にもさまざまなことを相談してくれるようになり、その対応だけでもかなり時間をかけていました(笑)。

渡辺:もしかしたら、その経験は、就職活動にも何か影響があったのかな?

杉森:はい。自分が得た知見や工夫を世の中に発信することで、個人や組織が良い状態になっていくのに貢献したいという想いが強くなりました。そのような仕事ができる業界として、就活を始めた当初は、シンクタンクを中心に応募をしていました。のちに、コンサルティング業界も、多様な経営課題を解決し、社会へ知見を発信できると考えたため、コンサルファームにも応募していきました。

渡辺:なるほど。塾の生徒との関わりの中で、自分の知見や知恵を伝えることで個人の成長を支援することのやりがいを知った。そして、同様の観点から、個人や組織、社会にインパクトを与えていく仕事ということで、シンクタンクやコンサルに関心を持ったんだね。

「自分の強みを磨ける」と思い、コンコードの長期インターンに参加

渡辺:長期インターンに参加しようと思ったきっかけは、何かあったのですか。

杉森:大学3年生の時、友人が長期インターンを東大生に紹介する事業で起業しようとしていて、その立ち上げを手伝っていたのです。その友人は長期インターンの経験者で、「長期インターンはビジネスパーソンとしての基礎力を身につけるのにすごく良いよ。杉森もどこかの企業で参加するといいよ」と教えてくれて、関心を持つようになりました。

渡辺:それはとても良い友人だね。コンコードの長期インターンに参加してくれたのは、どんな経緯だったの。

杉森:もともと、渡辺さんの著書に感銘を受けて、コンコードへ新卒入社を考えて応募をしていました。コンサル業界の就活は始まっていましたので、コンコードよりも早く、現在在籍しているコンサルティングファームから内定を得ました。
入社するならコンコードか、コンサルかで悩んでいたところ、採用プロセスでお世話になったコンコードの社員の方から、「コンコードとコンサルティングファームとでは、共通する部分も大きいが、支援対象が異なる。個人を支援したいのか、組織を支援したいのか、どちらをやりたいのかを決めたほうがいいよ」とアドバイスをいただきました。
悩み抜いた結果、キャリア採用でコンコードに再挑戦するにしても、コンサルでの経験が活きると考え、まずは組織を支援するコンサルファームに入社することにしました。

渡辺:コンサルティングファームへの入社を決断してから、コンコードで長期インターンをすることになったわけだね。

杉森:そうです。就職する前に社会人としての基礎力を付けたり、自分の強みを磨いたりしておく必要があると考え、長期インターンの選考に改めて挑戦させていただきました。
コンテンツ制作やクライアントとのミーティング、コンサルタントのサポートなど、コンコードの長期インターンはそうしたことがかなう内容でした。また、選考過程でコンコードの社員の方とお話をしていて、勉強になることが多かったことも大きな理由です。コンコードでは大学4年生の7月から9カ月間、インターンに参加いたしました。

読み手の心情や知識を考慮したライティング、「プロとしての姿勢」が試されるコンサルタントのサポート

渡辺:杉森くんは、コンコードでどのような業務を担当していましたか。

杉森:大きく分けて3つです。1つ目は、コンテンツ制作です。求人案件やコンコードの運営サイトに掲載する記事の執筆、SNSへの投稿などです。2つ目は、掃除や備品整備、来客対応などコンサルタントの方々のサポート業務。3つ目は、クライアント企業との打ち合わせへの参加です。

渡辺:ビジネスライティングは、読み手の心情や立場、知識を踏まえたうえで、相手へ与えるインパクトを考える必要がある。大学で学んできている論文を書く作業とはかなり違うよね。

杉森:おっしゃる通りです。読者に届くように書き、行動変容を促すという目的があるビジネスライティングをインターンで経験できるのは、とても有益だったと思います。もともと書くことが好きだったのですが、読み手のことを考えながら、さまざまなコンテンツ制作に関わった結果、その能力はとても向上しました。社員の皆さんとのやりとりで、コミュニケーション能力も高まったと感じます。クライアント企業とのインタビューに参加することで、コンサル業界への理解が深まったのも今に役立っています。

渡辺:記事作成で活躍してくれていたけど、書くことはもともと好きだったんだね。

杉森:はい。通っていた中学は社会科の授業でレポートを課したり、卒業論文を書かせたりするユニークな教育を行う学校でした。その卒業論文で100点中98点をとり、学年1位になりました。自ら解くべき「問い」を設定し、有識者へのインタビューなども交えながら社会課題に対する分析や提言を行っていくのが非常に面白かったです。今思えば現在の仕事にも通じる経験でした。

渡辺:なるほど。すでに中学生の頃から得意だったんだ。

杉森:ただ、それとは対照的に一番嫌いだった物理では100点中20点を取ってしまい、学年最下位になったこともあります。その際に私が思ったのは、人間は強みを活かした方が良い、ということでした。
男子校ということもあり、周囲は理系に進む人が多かったです。それに流されて私も理系に進んでしまっていたら、不利な戦いを生涯強いられることになります。そのようなこともあり、強みを最大化するルートを選択した方が良いことは、昔から何となく意識していました。

渡辺:他にもいろいろなサポート業務を担当してくれていたよね。掃除や備品整備も、いつもしっかりやってくれていました。とてもよく覚えています。

杉森:ありがとうございます。一見、単純作業のように思えますが、実際にやってみて、そのようなサポート業務はとても重要だと感じるようになりました。どういう順序でやるのが効率的か、どうすれば漏れなくできるか、どういう状態になれば完了なのか、などを自分で考える必要がありました。お客様からフィードバックがあるわけではありませんが、「プロとしての姿勢」を身につける上で役立ったと思います。

渡辺:それはとてもうれしいです。細かいところやクライアントが気づかないかもしれないところまで含めて、プロとして徹底する――「神は細部に宿る」という心構えを身につけるうえでもとても良い経験だよね。

杉森:まさにそうです。学生と社会人との間のギャップを埋める、「助走期間」として長期インターンを活用するのは、とても良いと思います

渡辺:長期インターンに参加している期間は、かなり忙しかったんじゃない?

杉森:大学で授業がない1日で例にとると、午前9時30分から10時までに出社し、掃除をしていました。10時から正午までは、求人案件の原稿作成や来客対応。正午から午後1時は、社員の方とランチ。1時から4時でクライアント企業との打ち合わせに同行。4時から6時で、コンコードサイトの記事更新などをしていました。

渡辺:それは、密なスケジュールだったね(一同笑)。本当にありがとうね。

ロールモデルとの出会いで、「自分の志を通じて社会を変えていける」と実感

渡辺:長期インターンをやって一番よかったと思うことは、どんなことなのかな?

杉森:コンコードで長期インターンに参加できたことは、本当に有り難かったです。コンコードには、キャリア設計の最先端のノウハウがあり、それを学ぶことができました。また、インターン生一人一人に合わせた仕事の任せ方を考えてくださったのも、とても助かりました。
得たものはいろいろとありますが、そのなかでも特に良い経験となったのが、社会人の良きロールモデルを身近に持てたことです。「ビジョン」を胸に日々生き生きと働いて、そのビジョンを本当に実現して「リアル」に変えていく姿を間近で見ることができたことは大きな財産になりました。こうやって働くことができるんだと実感を持つことができました。社会に出た後も、定期的に自分自身を振り返る際のベンチマークにもなっていて、まさに社会人としてのキャリアの原点です。

渡辺:なるほど。確かに、そういう人生の先輩と出会えると幸せだよね。自分の志を通じて、人々を幸せにし、社会を変えていくことが可能だと、信じることができる。

杉森:そう思います。それと、コンコードの社員の方から「仕事の本質は、奉仕にある」と教えてもらったこともよく覚えています。

渡辺:それも大事だよね。キャリアデザインの授業でも、仕事の本質とは何か、ということについてお伝えしています。仕事の本質は、他者に貢献して幸せになってもらったり、社会によいインパクトを生み出したりすることにある。役立った結果、相手に喜んでもらえると、すごくうれしいよね。東大でのキャリアデザインの授業に登壇したあるゲストは、「サービスを受ける側の喜びとは違う、“大人の喜び”だ」と表現していました。
もちろん、しっかりと貢献できれば、収入面でも恵まれるけれど、本質はそこではありません。この喜びをみんなが満喫できる社会をつくりたいですね。

長期インターンは、社会人としての良循環をつくる第一歩

渡辺:そのような長期インターンを経て、志望するコンサルティングファームへ入社。今はどんな仕事をしているの?

杉森:組織人事領域のコンサルティングを担当しています。最近では、採用や育成、リーダーシップ開発といったテーマのプロジェクトを担当させてもらいました。大企業の人事制度の構築プロジェクトにも携わりましたが、クライアント企業の社員一人一人の能力把握や能力開発といった分野に特に面白みを感じています。
先日は、クライアント企業の社員が学びたい内容のニーズを把握した上で、研修を設計、実施するプロジェクトに参画しました。研修を既製のパッケージで提供するのではありません。社員の皆さんのニーズを把握して研修プログラムをオーダーメイドで設計、提供し、加えて、その過程で明らかになった組織の経営課題の解決策を提言しました。組織が従業員の集まりであり、従業員の課題が組織の課題と明確にリンクしていることを実感できて、とても楽しかったです。

渡辺:それは、楽しそうなプロジェクトですね。コンサルタントの業務の中で、インターン経験が活きていることはありますか?

杉森:いろいろあります。鍛えられたライティングスキルは、相手に伝わりやすい文章や資料を作成するのに役立っています。このスキルは、チーム内の論点整理の際にもとても有益ですね。また、相手の意図を正確に理解して、満足していただく提案をしたり、クライアントとの意思疎通を円滑にしたりするのにも助かっています。自分の頭の中で何かを考えるときにも言葉や文章を使うので「ライティングスキルを磨くことは、思考力そのものを高める効果があったのだな」と今になって実感しています。
ライティングやコミュニケーションをとるのはもともと好きでしたが、長期インターンでさらに好きになり、スキルも向上しました。やはり強みが強化されたということだと思います。

渡辺:どのシンクタンク、コンサルティングファーム、金融機関でも、新入社員は経験することだけど、作成した書類には一文字も残らないくらい徹底的に赤字の修正が入る(一同笑)。いやいや、これは本当に冗談ではなくて。僕自身も経験しました。

杉森:コンサル業界あるあるですよね。

渡辺:そうなんだよね。コンコードに限らず、さまざまな会社でライティング業務を任せてくれる長期インターンがあるけれど、とても良い経験になると思います。
コンサルティングで作成する報告書や提案書も、クライアントの感情や立場、与えるインパクトを考えて作成しないと機能しない。ライティングやコミュニケーションは基本に見えるけど、実際にはとても難しいことです。
社会に出ると多くの人が、非常に苦労するところです。だけど、杉森くんは大丈夫だったんだね。ライティングがしっかりしていると、上司や先輩からも評価されるでしょう?

杉森:同期と比べると赤入れされる量は少ないかもしれません。日本語が美しいと先輩からほめられることもありますが、うれしいですよね。

渡辺:クライアントや上司、先輩たちに喜んでもらえると、うれしいよね。うれしいから、もっと努力するエネルギーが湧いてくる。努力するから成果が出て、また喜ばれてエネルギーが湧くという「貢献の良循環」に入ることができる。幸せに活躍するためには、この良循環に乗ることがとても大切です。長期インターン経験は、社会人としてよいスタートを切って楽しく活躍していく上でも、とても役立つよね。

杉森:そう思います。社会人の出だしでスタートダッシュができたのは、大きなアドバンテージになりました。

自分の「武器」と「戦い方」を見つけることが鍵

渡辺:長期インターンを検討している学生に向けて、ぜひアドバイスをお願いします。

杉森:最近では、長期インターンが定着する中で、「就活を有利にするための実績作り」として捉えている学生もいるようです。ですが、それはもったいないです。ぜひ、自分の強みを伸ばせるような内容、好奇心をかき立てられる内容の長期インターンを選んでほしいと思います。

渡辺:そうですね。スキルや社会人としての心構えを培う貴重な機会なので、単なる箔(はく)付けとしてしまうのは、もったいないよね。

杉森:多くの企業の場合、長期インターンは選考の場ではありません。そのため、企業から自分に対する評価を気にせずに仕事へ集中できるというメリットがあります。半年や1年といった期間で、社会人から自分の能力やスキルについて継続的なフィードバックをもらい、業務の中ですぐにPDCAを回せる環境があることは、とても有り難いことです。

渡辺:そういう環境が、能力やスキルを磨いていきますよね。

杉森:そう思います。社会で活躍するための「能力・スキル」と「その生かし方」を見つけて、レベルアップするための場所として、長期インターンを捉えると良いと思います。自分が好きで、自分の強みが活かせるインターンを選んだ方が、貢献できてwin-winの関係を築けますし、差別化につながります。長期インターンを通じて、自分だけの「武器」と「戦い方」を見つけ、磨いてほしいです。
「武器」と「戦い方」というお話をしましたが、ちょうど今日は、それに関連する書籍を持っているので、紹介させてください。『未来をつくるキャリアの授業』と『僕は君たちに武器を配りたい』の2冊は、ぜひ大学生に読んでもらいたいと思います。

渡辺:おお、持っているんだね。しかも、『僕は君たちに~』は、高校の同級生である瀧本(哲史)君の書籍なので、うれしいサプライズです。

杉森:そうなんです。この2冊はよく持ち歩いていて、折に触れ読み返しています。いずれも大学生が社会人としてのキャリアを考えていく上で必読の本だと感じます。大学生の早い段階で読むと、その後のキャリアの展開が全く違ってくるかと思います。渡辺さんの書籍では、日記をつけることを勧めていらっしゃいますよね。私もインターンに参加して以来、日記をつけはじめて4年以上経ちますが、実は今も続けています。

渡辺:素晴らしい、それはとても良い習慣です。

杉森:日記を書くことで、自分の強みや、やりたいことが明確になります。また、書いている内容や分量、字の大きさや形に自分の精神の状況が反映されるので、現状を把握するのにとても有益です。学生さんもぜひ日記をつけてほしいですね。

渡辺:そうだよね。キャリアデザインの授業でも、日記を推奨しています。もちろん、自分のキャリアを考えるのにとても有効ですが、社会人になってからは、健全なマインドで仕事をし続ける上でも重要だよね。

杉森:そう思います。

渡辺:長期インターンに参加する上で注意した方が良いことは何かありますか。

杉森:たくさんの長期インターンやアルバイトを、掛け持ちしない方が良いです。やることがあまりに多いと、どれも中途半端になる可能性が高いからです。強みを伸ばしたり、能力を高めたりするのは決して簡単ではありません。できれば1社、多くても2社に絞ってフルコミットしたほうが良いと思います。

渡辺:非常に重要な指摘です。高い視座や高いモチベーションを持つ学生が、陥りがちな罠だよね。少しずつかじっても、スキルは身につかないですし、成果が出ないので自分も楽しくないと思います。学生は大学の授業もあるので、絞って参加した方が良いですね。

杉森:もう一つ大事だと考えているのは、企業側の“長期インターンにかける熱量”です。具体的には、①業務内容がチャレンジングか、②学生のサポート体制は充実しているか、③インターン生育成の実績はあるか、といった3つの観点から確認したうえで、参加すると良いと思います。

渡辺:確かに、企業の熱意、熱量は差があるよね。重要なポイントだと思います。

杉森:はい。私がコンコードに応募した際にもこの3点に魅力を感じていました。企業サイトのコンテンツ制作やクライアント企業との打ち合せ同行などは、普通の学生生活では経験できない業務内容です。また、社長直下のインターンであり、社長や社員の方2人が手厚くサポートしてくださる体制が整っていました。そして、少なくとも5年前からインターン生を採用してきた実績があり、インターン生育成のノウハウが蓄積しているといった点でも安心できました。

未来を作るキャリアの授業 僕は君たちに武器を配りたい

日本には教育のアップデートが必要

渡辺:杉森くんが考えている今後のキャリアについて、教えてもらえますか。

杉森:まずはコンサルタントとして一人前になりたいと考えています。クライアント企業に対して、経営課題の解決をプロジェクトという形で提案できるようになりたいと思います。自分の仕事をこなし、チームでやる仕事を設計する、という業務はできるようになりました。今後は、チームメンバーのマネジメントを経験して、クライアントへの提案ができるコンサルタントを目指していきます。

渡辺:良いですね。プロジェクトの提案は、とてもやりがいのあるフェーズだよね。コンサルティング業務以外では、将来について考えていることはありますか。

杉森:はい。中長期的には、日本の中学生から大学生くらいまでの教育をこれからの時代に合わせてアップデートする取り組みに携わりたいと考えています。

渡辺:教育のアップデートですか。もう少し詳しく教えてください。

杉森:東大受験専門塾の講師として合計200人以上の中高生の生徒たちの受験指導を担当してきました。全力で指導にあたる中で、従来型の受験教育の問題点もみえてきました。教室で、基礎的な知識を詰め込んで教えていくことも引き続き重要ですが、時代の変化に対応した新たなカリキュラムや指導方法が求められてきているように思います。私が塾で教えていた生徒たちは現在大学生ですが、皆とても優秀で、研究で成果を上げたり、起業したりしている人もいます。世間では日本の行く末をネガティブにとらえる見方が多いですが、そんなことはありません。「人」は日本の最大の資源です。彼らを見ていると希望が湧いてきます。

渡辺:そう思います。ただし、「人」が社会で活躍していくためには、教育が大切だよね。

杉森:おっしゃるとおりだと思います。教育には、これまでとは違った知恵が必要になってきていると思います。コンコードが取り組んできているキャリア教育をはじめとして、金融教育、リベラルアーツ教育など、これからの時代を若い世代が生きていくための良質な知恵の普及が必須ではないでしょうか。教育のアップデートにどのような形で関われるかは未定です。しかし、現在のファーム内での新部署立ち上げや、他組織への移籍、書籍などによる情報発信など、さまざまな手段があるかと思います。いずれにしても、家族、友人、先生方、塾の生徒たち、そしてコンコードのみなさんとの素晴らしい出会いに恩返しをする意味も込めて、教育関連の知見の発信やサービスの展開に携わっていきたいと考えています。このような思いを持つようになったのも、キャリア教育の普及に力を入れているコンコードの長期インターンを経験させていただいたのがきっかけです。
この記事を読んでいる大学生の方は、高い能力とキャリア意識をお持ちで、これから各分野で活躍する「未来をつくるリーダー」となっていく方々と確信しています。長期インターンなどを通じて、ご自身の「武器」と「戦い方」、そして「志」を見つけるための良質な経験を積まれることを心から願っています。

渡辺:そうですね。ぜひ読者の皆さんに、貴重な学生時代を大切にしていただき、良い経験を積んでいただきたいですね。本日はありがとうございました。杉森くんと教育のアップデートを一緒に出来ることを楽しみにしています。

杉森:こちらこそ貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

著者

ATLAS

未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト「ATLAS」の編集チーム。

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