[BCG編]戦略コンサルティングファームケース問題 過去問&回答集 - ATLAS(アトラス)〜未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト〜
[BCG編]戦略コンサルティングファームケース問題 過去問&回答集

戦略コンサルティングファームは、東大・京大生の就活人気ランキングで近年上位を占めている業界です。そのなかでも特に人気なのがMBBと呼ばれる、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストン・コンサルティング・グループ、ベイン・アンド・カンパニーの3社です。

本記事では、ボストン・コンサルティング・グループにしぼって、各社の選考内容、そして実際に筆記試験や面接で出題されたケース問題の過去問や解答例を紹介します。

過去問により出題傾向を押さえて対策を行うことは、選考を受けるうえで非常に重要です。選考までに本記事に掲載されている過去問の演習を行い、効率的な対策を行いましょう。

ケース面接とは

ケース面接とは

ケース面接は、コンサルティングファームや外資系企業の選考などでよく行われる面接です。面接官によりその場で特定の課題を出され、一定時間考えたのちに面接官に回答する、課題解決力を見極める即席ケーススタディです。

多くの場合、回答に対する質問も追加で聞かれるので、自分の答えと矛盾が生じないように質問に答える必要があります。特殊な選考内容であるため、対策に悩む就活生が多いテーマです。

①ケース面接の思考プロセスとは

ケース面接においては、以下のような思考のプロセスが必要となります。

  1. 具体的な提案を考える前に、達成すべき目標や前提条件を整理する
  2. フレームワークや理論といった要素をもとに戦略を立てる
  3. 前提条件を踏まえて、戦略を具体的なプランに落とし込む
  4. プランのなかで最も合理的かつ有効な手段を見極め、打ち手をしぼり込む

②ケース面接で何が試されるのか

ケース面接では何を試されているのでしょうか。一般的に「論理的思考力・コミュニケーション能力・思考の柔軟性」といったポイントが重要視されます。

  • 論理的思考力

コンサルティング業界ではロジカルシンキングが必須であり、ケース面接においても論理的思考力の高さは重視されます。論理的思考力は本質的な問題解決を効率的に、かつ相手を説得させるために必要な能力です。

コンサルタントはクライアントが解決できない高度な課題に取り組み、答えを出さなければなりません。徹底した論理的思考を用いて仮説を検証し、課題の原因を分析・解決する能力が求められます。

また、コンサルタントの仕事は、クライアントの課題解決だけではありません。打ち出した施策をクライアントに納得してもらい、さらには実行して成果を出してもらう必要があります。クライアントを納得させるためにも、論理に穴がないようにしなければなりません。

  •  コミュニケーション能力

コンサルティングファームの面接では、極端に高いコミュニケーション能力は重視されませんが、結論と根拠を端的に話し、的確に質問に答えることが求められます。

また、実際にコンサルタントとして就業したら、クライアントとの信頼関係の構築が重要です。企業によってはひとつの案件に対して、社内外問わずさまざまな分野のメンバーと協力して携わることもあります。円滑に業務を遂行するためにも、コミュニケ-ション能力は必須です。

  • 思考の柔軟性

いくら地頭がよく優秀であっても、人の意見を聞かず自分の考えに固執してしまう人材は成長の余地がないとみなされます。面接官とのディスカッション方式で行うものやグループディスカッションによるケース面接の場合、面接官から自分の考えと異なる提案や思いもしなかった質問をされることもあるでしょう。

そういったときに面接担当者は、頭の回転の速さや指摘を素直に受け入れられる素直さを評価します。自分の意見と異なる場合でも、ひとまず受け入れたうえで新たな仮説を作り出すといった柔軟さを見せることで、評価や好感度が高まります。

ここからは、ボストン・コンサルティング・グループの会社概要や選考の傾向、ケース面接の過去の出題内容を見てみましょう。

ボストン・コンサルティング・グループとはどのような会社か

BCGとはどのような会社か

ボストン・コンサルティング・グループ(以下BCG)は1963年に、ブルース・ヘンダーソンや初代⽇本⽀社代表も務めたジェイムズ・アベグレンらによって設立された、グローバルな戦略系コンサルティングファームです。

現在では世界約50か国に90以上のオフィスがあり、約22,000人のスタッフを擁しています(2021年6月時点)。そのうちパートナーが900名、アラムナイ(卒業⽣)は約22,000名にのぼります。

東京オフィスは1966年にボストンに次ぐ2番目の拠点として設立され、名古屋オフィスは2003年に開設。その後2020年に大阪、京都にオフィスを開設しています。多様な研修や海外オフィスへのトランスファー機会提供など、ほかのファームと同様、⼈材育成には投資を惜しまないことで知られています。 

同社を経て、経営者や⼤学教授として活躍している著名⼈は多く、⼈材輩出ファームとしても有名です。 最近の動向としては、アフターコロナにおいて今後どのように不確実な状況に対応していけば良いのか、そのような状況での経営戦略案件が多く見られます。また近年注目を集めている、脱炭素・カーボンニュートラルなどのプロジェクトテーマを取り扱う案件も増えています。

BCGの出題傾向

BCGの出題傾向

BCGのWebテストは90分で、あらゆる企業のなかでも非常にボーダーが高いことが特徴です。

BDGではオーソドックスな売上推定、売上向上系や抽象的な問題が多い傾向にあります。また「非ビジネス系組織の戦略提案」に関する問題もまれに出題されることがあります。

ケース問題の例題と解答

BCGのこれまでのケース面接での出題傾向をもとにした例題と、その解答例を見ていきましょう。

例題1

腕時計の市場規模を増やすにはどうすれば良いか。

主体

  • SEIKOのような時計メーカー
  • 前提
    • 市場規模推定
      • 構造
        • (超高価格帯・高価格帯・普通価格帯)×(それぞれの顧客層)
      • 各層について
        • 超高価格帯
          • 富裕層(経営者・有名人)
          • 年間購入者は数百人程度?
          • コレクト要素もありつつ、普段使いも
        • 高価格帯
          • 高給会社員(年収1,000万円超)
          • 年間購入者は数千人程度?
          • コレクト要素は薄いのでは?
        • 普通価格帯
          • 一般的な会社員〜学生
          • 年間購入者は数万人程度
          • 普段使いメイン
          • 「大人になったし良い時計をもっておこう」という通過儀礼的な意味合い
  • [ 示唆 ]余剰ポテンシャルとしては「若年層の通過儀礼的な意味合いが薄れている層」がボリューム的に大きいのでは。
  • 論点
    • どうすれば通過儀礼的な意味合いの必要性を若者が感じるか。(≠機能性)
    • そもそもなぜ昔より薄れたのか
      • 古臭いイメージ、伝統を大事にする考え方が最近の若い世代にはない
      • →順当に使い手の若者に売りつけるのは難しい
  • どうやって方針を転換するか
    • 売る相手を今までの顧客層(中年以降)にする
      • →子どもへのプレゼントにする
      • 大体、子どものニーズを考えずに親がプレゼントすることがあるため、効果があるのでは↓
    • 【施策1】「成人式で子どもに買い与えるもの」のような風潮・文化を作り、親世代に買ってもらう。
      • そのような広告を打ったり、成人式に関する主体(着物レンタル会社や、同窓会など)と組む。
    • 【施策2】価値をブランドとか見栄ではなく、資産価値としてとらえてもらう
      • →近年の過去のブランド時計の価値の急騰でも感じられる。
      • →うさん臭さを感じられないようにする。

例題2

・東京都に存在する駅の数を類推せよ。
・東京メトロが利益を最大化するためには、駅がどこにいくつあると望ましいだろうか。

  • フェルミ
    • 半蔵門線が都内は20駅くらい(二子玉川〜押上)
    • 東急メトロは、半蔵門線と同様(長さ・駅数的に)の路線が8くらいある。
      • 東西、千代田、日比谷、丸の内など
      • なので被りなども考えて120駅
    • 都営
      • 同様に都営大江戸線を中心に考えて、50駅
    • JR
      • 同様に京浜東北を中心に考えて200駅
    • 合計で約400駅
  • 利益最大化施策
    • 【考え方1】各駅のROIを算出して低い順から切る。一番利益が高い時点で切るのをやめる。
      • ただその場合「逆に例えばROIが高い(利用者が多い)二重橋駅を切っても、ほかの駅から近いから利益はそこまで下がらない」というケースを見抜けない。
    • 【考え方2】駅の需要を考えるとき「出発地=家」と「目的地=人が集まる場所」の観点がある。
      • 出発地
        • 人口比率(屋外に出向きそうな人が多いように傾斜をかけて)から考える
      • 目的地
        • 長期的に目的地になりうる場所を、トレンドを押さえて作る。

例題3

20年後の携帯電話市場の変化を検討しなさい。

・思考の流れ

現状の携帯電話市場の整理→20年後のマクロ的な環境変化→それに携帯電話はどう適合するかの推察

  • 前提
    • 携帯電話はカメラやネットなど、常に機能を増やすことで成長を続けてきた。
    • 今後もこれを継承すると仮定すると「どのような機能をつけたプレイヤーが生き残る市場になるか」という論点が考えられる。
  • 現状整理
    • 機能(ソフト)
      • 電話
      • インターネット通信機能
        • アプリで娯楽・マップ・決済・ヘルスケアなど幅広い
      • カメラ
        • 映画のようなものまで撮影できる
    • ハード面の特徴
      • ポケットに入るサイズ
      • 音声認識、顔認証
  • 20年後のマクロ的環境変化
    • 技術革新
      • AI
      • メタバース、バーチャル空間
        • 携帯との親和性が高そう
        • そもそも携帯電話は「遠い人とつながるための手段」なので、それにも即している。
      • MasS、SaaSなど
  • どう適合するのか
    • 手軽にバーチャル空間にアクセスできる機能をもった携帯電話が主流になる?

例題4

香港からインバウンドで訪れる旅行客を増やすためにはどうすれば良いか。

  • 主体
    • 旅行代理店
  • 来るポテンシャルがある香港人のパターン別分析
    • ①海外旅行としてほかの国を選ぶ人(旅行目的)
      (「旅行に行きたい」→「じゃあ日本にしよう」という流れの思考)
      • →どうすれば他国よりも日本を選んでくれるか
    • ②日本の文化に興味をもてば来る人(日本愛目的)
      (「日本が好き」→「実際に旅行してみよう」の流れ)
      • どうすれば日本のファンになってくれるか
    • ③特定の日本のものに興味をもって来る人(e.g. アイドル)
      • 日本のどの商材を押すか
  • それぞれについて
    • ①海外旅行としてほかの国を選ぶ人(旅行目的)
      • 論点
        • 人はどのような要素を考えて海外旅行先を選ぶか
          • 金額
            • →観光客向けの値段設定はあり
          • 観光地の多さ、魅力
            • →すでに充分ある
          • 距離(時間)
            • →香港ー日本ならではの日帰りor一泊二日戦略は良さそう
          • 紹介される
            • JTBが単純に香港に進出して、日本を推せば良いのでは?
            • 香港の旅行代理店と提携を結んで、相互に日本⇔香港に人を送り込む。
              • これなら先方にもメリットがあるので実現性が高いのでは。
              • 親日国でもあるからちょうど良い。
  • ②日本の文化に興味をもてば来る人(日本愛目的)
    • 論点
      • どうすれば日本の観光文化に興味をもってくれるか
        • ある程度はすでに知られているので、今さら新しい打ち手を打ちづらい?
        • ただ現状の弱みとして「日本の観光地の海外向けの広告戦略」はまだやりきれていない部分があるので、そこの改善はできそう。
          • 古都奈良のTikTokアカウント開設して海外展開など。
  • ③特定の日本のものに興味をもって来る人(e.g. アイドル)
      • アイドル、漫画など(かなり人気)
        • これに興味をもって、イベントや聖地巡礼など
    • 論点
      • どうやってこれらの「2次作品を見る」状態から「日本を訪れる」状態までの変化を起こせるか
    • 障壁
      • ①でも考えた、金額・時間・紹介がメイン。
  • まとめ
    • ①と③を融合して、
      • 例)人気漫画「ONE PIECE」とJTBがコラボ。単行本を一定以上買った人限定で、1泊2日プランをJTBが提供。
      • 香港にJTB×ONE PIECEのポップアップストアを作るなど。
      • これが実現する理由
        • もともと漫画を読むということは日本への愛がある
        • 時間や金額を抑えて旅行に行ける

例題5

AIによって、これからの産業構造はどう変化すると考えられるだろうか。

・流れ

AIとは→産業構造とは→影響を与える外部環境変化→今後

  • AIとは
    • 知能をもったコンピュータ
    • 学習もする
    • →今まで人間が行っていた「状況判断」を行える。
      • e.g. Siri、交通案内、自動運転など
  • 産業構造
    • 1〜3次産業
    • ブルーカラー・ホワイトカラー
    • 内外経済
    • 都心と地方
    • 無形と有形
    • 製造業の上流(生産者)〜下流(消費者)
  • 他外部環境変化
    • 自然環境保護
    • 人権
    • グローバルな情報化

・考え方の方針

産業構造のなかで、AIの特徴によって変化しそうなものを選び、それが外部環境の変化にどのように迎合しながら変わるか考える。

  • 生産過程におけるESG具合がすぐに消費者に伝わるようになる。その情報をもとに購買選択を行う。
    • 消費者にもエシカルな行動が求められる時代になる。
      • 北欧では当たり前になってきている。
    • どういった行動が最適かわからないので、AIの判断機能を用いて生産現場の情報にアクセスして消費行動を行う。
    • それをもとに生産側もモデルチェンジする必要がある。

例題6

タクシー配車アプリの市場規模を推定しなさい。

ビジネスモデル確認

  • ビジネスモデル
    • ユーザーにDL(無料)してもらって、配車するときにマージンを1割くらい?もらう。
      • 1割→体感
    • DL者人数×年間タクシー利用回数×そのうちアプリで配車する割合×平均乗車単価×0.1
  • DL者人数・利用回数
    • ①へビーユーザー
      • 特徴
        • ほぼ毎日タクシーを使う人
        • 激務な人、経営者など
        • 上記のような人は基本的にDLしているはず
      • 人数
        • ざっと年収2,000万円以上とする
        • 人口上位1%なので100万人
  • ②ライト層
    • 特徴
      • 用事があれば使う層
      • 月1〜週1くらい
      • 大学生〜年配まで幅広く
    • 人数
      • (体感)全国の大学生(の世代)
        • 月1くらい
          • 都会は月2、地方は月0.5
        • DL割合は3割くらい
          • 都会は5割、地方は1割
        • →1学年あたり30万人
      • (上から類推)22〜60才の世代
        • 都会の社会人
          • 都会の学生の倍くらいの利用頻度
        • 地方の社会人
          • これは学生とそこまで変わらないと考える
        • →1学年あたり30万人
  • 平均乗車単価
    • min
      • さすがに歩いて20分以上のところ
      • 車なら5分→600円くらい
    • max
      • 1万円以上はなかなか使わない
    • ave
      • 大体2,000円くらい?
        • 左側にコブがあるグラフと想定
  • 計算
DL人数(万人)年間利用回数内、アプリ利用割合単価×0.1合計
ヘビーユーザー10036520%2,000×0.1100億円
都会-大学生1002520%2,000×0.110億円
地方-大学生20520%2,000×0.10.5億円
都会-社会人10005020%2,000×0.1200億円
地方-社会人200520%2,000×0.14億円

合計:約300億円

例題7

日本の投票率を向上させるにはどのような手を打つべきか。

  • なぜ行かないのか
    • 行きたいけど忙しい
      • 原因
        • 時間的な余裕がない
      • 施策の方向性
        • 投票日を複数にする(e.g.平日の深夜など)
        • 期日前投票を一般化する
  • 行ってもいいけど面倒くさい
    • 原因
      • ①投票場所が遠い
      • ②時間を割くのがいやだ
    • 施策の方向性
      • ①駅の近くに投票所を作る
      • ②意外と5分くらいですむので、その情報をテレビCMに盛り込む
  • 行きたくない
    • 原因
      • ①恥ずかしい
      • ②まったく興味がない
        • 自分達の生活への還元を感じられないから。
    • 施策の方向性
      • ①政治に関する討論を学校の授業に取り入れる
      • ②過去政党のマニュフェスト達成度合いを毎回の選挙前に開示する
        • 開示に基づいた選挙活動を行うことを制度化する。

例題8

あなたがこれまでに経験したスポーツを1つ挙げ、そのスポーツ人口を増やす方法を考えなさい。

フィールドホッケー

・思考の流れ

人がスポーツを始めるには?→ホッケーはどこが弱そう?→なぜそれができていない?→どうすれば良いか

  • 人がスポーツを始めるには?
    • 先天的
      • ①親がやらせる
        • なんらかの習いごとorチームに入れる
        • 親が好きだから
    • 後天的
      • ②幼い頃になんらかの媒体で興味をもち、親にやらせてもらう
      • ③中学や高校、大学の部活サークルとして出会い、始める
      • ④社会人からやり始める
  • ホッケーはどのフェーズでいけそう
    • ポテンシャルの大きさと効果の大きさで考える
      • ①親がやらせる
        • そもそも親がやらせるには、親がやっていないと難しいのでは?サッカー野球と違って厳しそう。
      • ②幼い頃になんらかの媒体で興味をもち、親にやらせてもらう
        • 子どもでもさまざまなネット媒体にアクセスできる時代なので可能。
      • ③中学や高校、大学の部活サークルとして出会い、始める
        • 部活を作るには、経験者の教師に部活を作ってもらうのが一番。
          • ホッケー経験者のホッケー愛・危機感を高める施策が必要。
        • 現状あるサークル・部活に入ってもらうように勧誘する。
      • ④社会人からやり始める
        • ゴルフ・テニスと違ってそこまで手軽ではないので厳しそう。
      • →③の方向性で
  • ③に対して
    • 注力する理由:カレッジスポーツでもあるので、大学からの参入は重視すべき。ただ現状「なんとなくの新歓」で終わっていて、これはかなりの機会損失。きちんとしたマーケティングをもとに行うべきでは。
    • 「ペルソナをきちんと絞った高校・大学の新入生勧誘を、ホッケー協会も介入しながら本格的に行う」
      • e.g. ホッケーの魅力が伝わりやすそうなターゲットに向けて、それをきちんと伝える場を設ける
        • 野球経験者→早いヒッティングができる。サッカー経験者→試合の戦術が似ている。といった、専用の体験機会を提供させる。
        • 新歓に必要な器具や、見た目の華やかさを協会が一緒になって揃える。
        • ほかの部活はそこまで本格的じゃない(大人が介入しない)からこそ、ブルーオーシャン。

例題9

東京都港区における1日あたりのタバコの消費量を推定しなさい。

※平日とする

時間帯によって吸う人種を分けて考える

人口喫煙者割合平均本数合計
住人50万人※30%230万本
サラリーマン100万人30%260万本

※東京都民1000万人→23区民800万人→1区あたり平均40万人→それより若干多いだろうから50万人

昼(〜19:00)

人口割合平均本数合計
住人20万人30424万本
サラリーマン100万人304120万本

夜(19:00〜)

人口割合平均本数合計
住人50万人30230万本
サラリーマン50万人30460万本
お酒を飲む人10万人50630万本

※駅が20個くらい→各駅に飲み屋は平均して50軒くらいでそれぞれ100人は入る→全体で10万人が飲んでる

合計:350万本

例題10

日本の文房具市場に20年前に参入したグローバル文具メーカーがある。しかし、この5年で売上は低迷した。売上向上のためには何をすれば良いか。

・前提

パイロットのような、ペン(万年筆・ボールペン・シャーペンなど)をメインに売っている企業

若干高級路線とする(海外なので)

・思考の流れ

低迷した理由を考える→それを克服できたらするorできなさそうであれば新規策を考える

  • 低迷した理由
    • 市場自体が縮小
      • ペーパーレス化の影響
    • シェア減少
      • 急に変わるとすればユーザーの低価格需要か?

→5年間という期間を考えれば、前者が考えられる

  • 整理
    • 人はなぜ文房具メーカーでものを買うか
      • 消耗
        • ペンが古くなった、インクが切れた
      • 新規
        • 新しいペンが欲しくなった

→そのどちらもにおいてペーパーレス化の影響はありそう

  • 施策方向性
    • ①文具を使わなければならない必要性を世に作る
      • 紙に書かなければならない行為をトレンドにする
    • ②文具が必要となるほかの用途を見つけ、売り込む
      • ブランド時計のような「見栄を張るためのもの」に利用用途を転換
    • ③文具製造で得た技術をほかで活かす
      • インクなどの技術を横展開

 →これら3つを組み合わせて、

  • 「著名人のサインをNFTとして売り出すブームを作る(自社の万年筆で)」
  • 「それに追随して、自分のサインをトークンとしてもつ潮流を作る」
  • 上記施策が成り立つ根拠
    • NFT関連は今後隆盛するビジネスで、それにはデザイン要素が必要不可欠である。それに「万年筆の署名」は参入可能である。
      • 著名人のサインは芸術品であり、高価な文具を必要とする。
    • 一般社会にもその流れが起こった場合、高価な文具を1回きりでも使わなければならない需要を生み出せる。

【ケース面接過去問】

ケース面接過去問

ここからは、実際に出題された過去問を紹介します。過去問も活用して演習を行ってみましょう。

ケース問題1(筆記試験)

  1. 日本の美容院における美容師の数を求めよ。
  2. 都心を中心に複数の美容院の店舗を有する企業が、美容師の転職エージェント業に参入するべきかを検討している。どのような戦略で参入すべきだろうか。

ケース問題2(筆記試験)

  1. 日本にあるビジネスジェット機(数十人乗りの大きさのもの)の数を求めよ。
  2. 日本におけるビジネスジェット機の数を増加させる施策を考えよ。

ケース問題3(筆記試験)

  1. 東京都のフードデリバリーサービス会社の市場規模を推定せよ。
  2. ある企業が東京でフードデリバリーサービス事業を展開しており、東京で加盟店を増加させるべきか、新たな地域に展開すべきか検討している。これについて提言せよ。

ケース問題4(筆記試験)

  1. 現在日本にいる医者の数を推定せよ。
  2. 今後日本において必要な医者の数は不足するか?不足するのであれば、それを解決するための政策を検討せよ。

ケース問題5(筆記試験)

  1. 日本におけるセグウェイの台数は?
  2. 日本におけるセグウェイの台数を増加させる施策を考えよ。

ケース問題6(1次面接)

ゴルフクラブの市場規模を推定せよ。

ケース問題7(1次面接)

日本にあるバスケットボールの数を推定せよ。

ケース問題8(1次面接)

テニスボールの市場規模を推定せよ。

ケース問題9(1次面接)

タクシー1台の1日あたりの売上を推定せよ。

ケース問題10(1次面接)

熱海温泉の年間観光客数を求めよ。

ケース問題11(1次面接)

エナジードリンク「モンスター」の年間売上高を求め、売上向上策を検討せよ。

ケース問題12(1次面接)

都内主要駅にある映画館の年間売上高を求め、売上向上策を検討せよ。

ケース問題13(2次面接)

日本の腕時計の市場規模を拡大するにはどうすれば良いか。

ケース問題14(2次面接)

トヨタの今後5年間の経営戦略を策定せよ。

ケース問題15(2次面接)

Amazonの生鮮食品販売が拡大するなかで、イオンのスーパーマーケット部門はどのような戦略をとるべきか。

ケース問題16(2次面接)

電子書籍を日本で普及させるにはどうすれば良いか。

ケース問題17(2次面接)

大手ビジネスホテルチェーン(アパホテル)の年間売上を推定し、売上向上策を提案せよ。

ケース問題18(2次面接)

日本において国際問題に関心がある人を増やすには。

ケース問題19(2次面接)

30年後のテレビ業界はどのような変化が起きているか検討せよ。

ケース問題20(2次面接)

国内の博士課程卒業生を増やすにはどうすれば良いか。

ケース問題21

今この瞬間に飛んでいる飛行機の数を推定せよ。

ケース問題22

アイドルグループのCMによる増加額を推定せよ。

ケース問題23

日本の年間結婚件数を推定せよ。

ケース問題24

エレベーター会社A社は業績不振が続いており、経営の危機に瀕している。

A社を数年以内に赤字から脱却させるためには、どのように事業ポートフォリオを組み替えるべきか?

業績は売上高1,000億円、利益▲20億円を想定。

ケース問題25

複数の事業を展開する、ある乳業メーカーA社の株価が低迷しており、A社の社長は株価を改善するために、機関投資家達からA社のROAを15%以上にするようアドバイスを受けた。

A社がROA15%以上を達成するためには、どうすれば良いか?

ケース問題26

外資系グローバル文具メーカーA社は約30年前に日本市場に参入したが、業績が伸び悩んでいる。これまで、日本市場向け独自の新製品投入は行っていない。A社の業績を改善させるため、どのように提言すべきか?

・国内市場の市場規模はどのように変化しているか?変化の理由は何か?

・A社の課題と打ち手は何か?

ケース問題27

時計メーカーX社がディスカウントストア(以下DS)での時計販売を継続すべきか。

継続すべき・すべきでないというオプションに対して、具体的な検討を⾏う場合に留意すべき点は何か 。

回答にあたっての前提は以下のとおり。

X社は⽇本におけるDS経由での時計販売に悩んでいる。X社の社⻑はDS経由の販売が、ブランドを毀損すると考えている。X社は新規⼤規模案件を控えており、この案件の成功することを最優先で考えている。

ケース問題28

東京から大阪に向かう新幹線のなかで売れるコーヒーの売上の個数を概算して、さらにその売上個数を上げる方法を考えよ。

ケース問題29(1次面接)

・高層ビルの総工費(フェルミ推定)

・ほかに求める方法

・東京のオフィス需要はどうなるか

ケース問題30(2次面接)

・ある外国語の学習者の数(フェルミ推定)

・その言語の学習塾を開いて拡大する戦略(ケース)

・施策や数値の妥当性についてディスカッション

ケース問題31(1次面接)

あるスポーツの競技人口(学生時代の部活を聞かれたうえでフェルミ推定)

ケース問題32(2次面接)

腕時計の市場規模を増やすには。

ケース問題33

・東京都に存在する駅の数

・算定した数は妥当か

・JRが利益を最大化するためには駅がどこにいくつあれば良いと思うか

ケース問題34

・コンビニの「ある商品」の売上

・またその商品の売上向上策

ケース問題35

・スポーツに使う靴の市場規模

・また、市場規模を増やす方法

ケース問題36

テレビ業界のあり方が30年後どのように変化しているか検討せよ。

ケース問題37

携帯電話の国内市場規模を算出せよ。

ケース問題38

イギリスからの訪日旅行者の数を増やすには。

ケース問題39

あなたが所属している部活の全国の競技人口を増やすには。

ケース問題40

2020東京オリンピックで有明アリーナの新設の可否について検討せよ。

ケース問題41

有明アリーナを新設することを前提に、それを市民に納得するように伝えるにはどうすれば良いか。

ケース問題42

AIによって産業構造がどう変わるか。

ケース問題43

カラスの大量発生が起こった際に想定される問題とその解決策を提示せよ。

ケース問題44

ドライブレコーダーの市場規模を推定せよ。

ケース問題45

高齢者の免許自主返納は必要か。

ケース問題46

○○市における1日当たりの酒の消費量を推定せよ。

ケース問題47

貧困の再生産の原因とそれを解決するための施策立案

  1. どのような原因・メカニズムで貧困の再生産が起きている。
  2. 解決するためにはどのような施策を打てば良いか。

ケース問題48

日本人の英語力を向上させるにはどうすれば良いか。

最後に

本記事ではボストン・コンサルティング・グループの選考のケース問題を、できるだけ多く取り上げました。ケース面接対策は基本的に一朝一夕でできるものではないので、早めに取りかかりましょう。また、ケース面接は知識をインプットするだけでなく、演習を積んでアウトプット対策することも重要です。

加えてアウトプットの際にも、ただ解いて終わりでは意味がありません。OBやOGなどに適切なフィードバックを受けて、自身の仮説の筋や論点設計など修正を繰り返すことで、より早く実力を高められます。

コンサルティングファームでの選考はひと筋縄ではいかない設問も多く、また入社後もさまざまなスキル・知識を求められます。これらのケース問題を活用しながら、コンサルティングファームに必要な素養を身につけましょう。ケース面接に特化した書籍や就活講座などを最大限活用し、後悔しないよう十分な対策をしましょう。

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著者

ATLAS

未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト「ATLAS」の編集チーム。

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