2023/06/05
【PwC】多様性を尊重する、これからのコンサル
アーサー・ディ・リトル(以下ADL)はアメリカ・ボストンで1886年に設立された世界最古の経営コンサルティングファームである。
産業革命時代に設立された名残から、クライアントの本質的な強みを分析し新たな価値を見出す経営と、技術の融合に対する深い知見が魅力だ。日本法人のアーサー・ディ・リトル・ジャパンは1978年に設立され、製造業関連のコンサルティングに大きな強みを持っている。ADL固有のコンセプトである「Side-by-Side(常に顧客とともにある)」をモットーに戦略策定のみに留まらず組織改革や人材育成にまで踏み込んだ支援を行い、クライアントが真に主体的に革新を追求できることを目指す。
テクノロジーを中心とした広範な企業に対応するため、プロジェクトでは産業・機能別の各領域に精通した国内外のプロフェッショナルから、国境を越えたチームを組成するグローバル企業である。
“技術による発散”と”経営による収束”のバランスを取ることこそ継続的なイノベーションの源泉と考える同社では、コストカットやオペレーション改革ではなく技術による新たな価値を創出することを目標とする。自動車・機械、エレクトロニクス、テレコム・ICT、食品、製薬・素材産業などの経営課題の解決に大きな強みをもつほか、近年のデジタルを中心とした変革に迫られている各産業の状況から、支援先となるクライアント領域は交通・建設・不動産・総合商社・広告など多岐に拡大し続けている。ADLの少数精鋭の組織体制はシニアと若手の距離を近づけ、若手にも裁量が大きく与えられる。いち早い成長を目指す学生にとって、もってこいのファームと言えるだろう。
イノベーションそのものだけではなく、イノベーション創出の仕組み作りに力を入れているのがADLだ。
その顕著な例がJR東日本とのプロジェクトである。
JR東日本はモビリティ革命に対応するため、他者と広域連携し、鉄道事業者としてのみの視点に捉われない新たなアイディア創出・実証実験を目指すコンソーシアムを設立した。同コンソーシアムの戦略策定、設立、運営マネジメントをADLは一貫して支援する。現在では150社ほどの企業が参加し、イノベーションを創出しているほか、社会実装を目指したテーマ検討・実証実験が進められている。
また、近年ADLでは「オープンコンサルティング」を標榜とし、ベンチャー企業や最先端の専門家、アカデミアとの協力により社会課題を解決することにも力を入れているなど、最先端の技術を取り入れる姿勢も積極的だ。
ADLでは、若手コンサルタントの頃から自らの仮説でプロジェクトを推進する経験を積むことができる。
他の戦略ファームでは、シニアメンバーの仮説をもとに若手が調査や分析をし仮説検証をする場合が多いが、少数精鋭のADLでは若手コンサルタントも自分で仮説を立て、クライアントの経営層とディスカッションを行う機会が与えられる。
技術に強いファームとして産業革命時代から操業してきた同社では、かつて理系出身者が多かったものの、近年では出身学部別で文理はほぼ同数程度とバックグラウンドが多様化してきている。
キャリアの形成においても各人の志向性をもとにアサインが決められるほか、小規模組織の強みを生かし、入社後に一人一人にメンターが割り当てられるフィードバック/メンター制度や、充実した社内トレーニングを柔軟に運用している。
グローバルスタッフが参加するトレーニングコース(ドバイ、アテネ、プラハ、バルセロナ等で行われる。)などもあり、ネットワークを構築することも可能だ。
ES→Webテスト→筆記ケース→面接→インターンシップ→複数回面接→内定
夏、冬、春
採用人数10名ほどと少ない
学生時代に一番力を入れて取り組んだことと、そこから学んだことは何かを記述ください。(300文字)
玉手箱
筆記ケース試験
ある業界にトッププレイヤーの中長期戦略を課される場合が多い
字数は800字程度
30分程度
ケース面接に加え、人物面接も多少行う
ケース面接では筆記ケースのお題についてのディスカッションを行う場合が多い
3日間にわたって行う
夏冬ともに2ターム
1ターム20人程度
中長期的な事業戦略立案が多い
最終までに1回1時間程度の面接を5回程度行う
人物面接とケース面接が半々
15人程度
東大、京大、慶應が中心(特に理系院生の割合が高いと言われている)
10人程度
600~700万程度
企業名 | アーサー・ディ・リトル |
設立日 | 1886年 米国 1978年 東京 |
代表者 | 代表取締役社長 原田 裕介 |
本社住所 | 〒105-7136 東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター36F |
従業員数 | 日本:約150名 グローバル:約1000名 |
資本金 | 非公開 |