【3分でわかる】伊藤忠商事株式会社 - ATLAS(アトラス)〜未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト〜

企業説明

活動内容/概要

伊藤忠商事は、世界62ヶ国に約100の事業拠点を持つ大手総合商社であり、三菱商事、三井物産、住友商事、丸紅と並び5大商社に名を連ねる日本を代表する企業だ。1858年に伊藤忠兵衛が創業して以来「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」の「三方よし」を企業理念に掲げ、自社だけでなく取引先、株主、社員の利益を考え社会に貢献していこうという目標を掲げているほか、その「三方よし」の理念を実現するための企業行動指針としては「ひとりの商人、無数の使命」を掲げており、これも伊藤忠商事を代表するキャッチコピーとして有名である。繊維、機械、金属、エネルギー・化学品、食料、住生活、情報・金融、第8の8つのカンパニーがあり、財閥系商社ではないという点を逆に強みとし、非資源系の分野で特に力を増している。

2020年度には時価総額、株価で史上初の商社1位に輝いたほか、資源価格の高騰等もあり、2022年3月期の決算報告では純利益8203億円と過去最高益を記録。東京と大阪の本社を中心に、国内に7拠点、海外に86拠点を展開し、社員数は5大商社の中で最小の4200人と、まさに少数精鋭で結果を出す商社として知られている。

同業他社と異なる特徴、強み、優位性

伊藤忠商事の特徴として掲げられるのは、他の商社と異なり繊維、食品といった非資源分野での事業を中心としているところである。初代伊藤忠兵衛が麻布(まふ)の商売を始めたことで創業し、その後も織物の販売などで栄えた伊藤忠商事にとって、繊維系事業は他の商社を突き放す大きな強みとなっている。実際に繊維部門では原料から最終製品、ファッションから非繊維にいたるまで幅広い分野で事業を展開し、国内商社の中では1位の取扱高を誇る。繊維原料からスポーツウェアまで多種多様なファッションビジネスを展開するほか、「Paul Smith」や「CONVERSE」といった海外人気ブランドの日本展開にも参入しており、繊維系、ファッションビジネスの領域で伊藤忠の右に出る企業はないだろう。また、食品系カンパニーも同社の強みである。食料資源の開発から原料供給、製造加工、中間流通、リテールまでを有機的に結びつけた付加価値の高いバリューチェーンを、日本のみならず中国、アジアで展開し、食料業界においても大きな影響力を見せている。2013年には米国の「Dole」からアジアでの青果物事業及びグローバル加工食品事業を買収し、アジアが最大の生産地となっているバナナ・パイナップルにおいて世界最大級の販売量を記録。人材派遣や生産拠点の多角化を通じて収益を増加させている。また「ファミリーマート」も子会社としており、鶏の飼料の原料となるとうもろこしの輸入から、飼料製造、鶏の肥育、卵の製造、店舗へのチルド配送まで一貫して食料カンパニーが担当し「ファミマの新鮮たまご」を開発、販売するなど、他のコンビニチェーンには見られない、幅広い事業展開を背景に持つ商社だからこそ可能なビジネスに取り組んでいる。

非財閥系であり資源系分野に強みがなく、社員数も5大商社のなかで最少であるにもかかわらず、2021年には5大商社の中で純利益トップを記録した同社。「下克上」とも話題になったほどの業績は、他社には真似できないこれらの繊維系、食品系での独自の取り組みが背景にあると考えられる。

直近の企業活動で、取り上げるべき顕著な傾向

直近の企業活動として取り上げるべき事例を、「強みを生かす」「時流に乗る」という2つの観点から紹介したい。

まず一つ目の事例としては、植物性食品ブランド「wellbeans」を立ち上げたことが挙げられる。「wellbeans」は大豆から作られる代替肉などを活用した食品を企画・販売するブランドで、今後予想される食料不足などにも対応することを目的としているという。前述した同社の強みである食品系事業を最大限生かしつつ、需要が高まる代替肉などのプラントベース食品に特化した事業を立ち上げたのは、大手商社の中でも珍しいことであり、食品系に強みを持ち、かつ時代の流れを見る同社のビジネスモデルが顕著に現れていると言えるだろう。特に消費者と直接的に関わる機会が他企業と比べて少ない商社において、このように消費者目線に立って新規事業を展開することができるのも、子会社であるファミリーマートの一貫した経営によるノウハウが生きていると言える。

二つ目に、同社が韓国化学大手のロッテケミカルとアンモニア・水素分野での協業に関する覚書を交わしたことを挙げたい。近年CO2を排出しないクリーンなエネルギーとして注目されつつあるアンモニアに関して国際的な協力関係を結ぶ姿は、先進的な商社として理想的な姿と言えるだろう。特に同社はこの協力関係を通し、中長期計画にもある「持続可能な開発目標(SDGs)」への貢献を意識しており、脱炭素化へ向けた取り組みを一層強化すると見られる。アンモニアの需要が高まる中で、その需要増加をビジネスチャンスと捉えつつ、国際協力をしながらも地球の環境にも配慮する、まさに「売り手」「買い手」「世間」の三者にとって利益がある「三方よし」の理念を体現している事例だろう。

働き方、キャリアの特徴

同社は従業員の「やる気・やりがい」「満足度・納得性」「従業員エンゲージメント(従業員が会社に対して高い貢献意欲を持ち、自らの力を自発的に発揮している度合い)」を継続して高めていくことが、企業価値の更なる向上に繋がると考え様々な取り組みを行っている。実際に2021年度末に行った調査では、「従業員エンゲージメント」「従業員を活かす環境」の肯定的回答率で日本最高水準を維持している。人材育成についても高い目標を持ち、企業行動基準である「ひとりの商人、無数の使命」を体現できる人材を育成している。「OJTによる業務経験付与」を育成の中心とし、「評価とフィードバック」により成長意欲を醸成し、研修によって「知識・スキル習得」を補強するという方針のもと、世界で活躍する「グローバルマネジメント人材」の育成に取り組んでいる。また、社是である「三方よし」に社員の利益が含まれることもあり、働き方改革も進んでいる。具体的には、朝型勤務の推進、総労働時間の削減、法定水準以上に充実した育児、介護支援制度などの取り組みがある。その他にも社員食堂や社員寮など、優秀な人材を確保するための社員への福利厚生も魅力的だと言える。キャリアの特徴としては長い間勤務する社員が多く、平均勤続年数は18年、自己都合退職比率は1.6%(いずれも2021年)と、他社より低い水準となっている。離職率が低いということは、人材の流動性が低いことでもあるが、同社で働くことに誇りを持ち、労働環境などに満足している社員が多いことの証明でもあるだろう。

選考情報(インターン)

選考フロー

ES→玉手箱→面接2回

選考時期

11月〜12月

ウェブテスト

玉手箱

1次選考

人物面接

志望動機、ガクチカが中心

2次選考

人物面接

志望動機、ガクチカが中心

ジョブ、インターン

4日間にわたって行う

会社説明に加え、グループに分かれてワークを行う

インターン参加者は本選考への優遇がある

内定者数

150人程度

内定者の所属大学、学部

東京一工、早慶、その他国立大

年収

1年目 約550万円(一般的な残業代込み)
3年目 約750万円
5年目 約1000万円
6年目 約1100万円
10年目 約1300万円

9年目以降は残業代がない
海外駐在だと20代でも2000万円近くなる

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企業情報

企業名 伊藤忠商事株式会社
設立日 1949年12月1日
代表者 代表取締役会長CEO 岡藤 正広
本社住所 東京都港区北青山2丁目5番1号
従業員数 4,294名 (2020年7月1日現在)
資本金 253,448百万円