ハラスメント - ATLAS(アトラス)〜未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト〜

ハラスメントとは、「嫌がらせ・いじめ=人権侵害」を意味する言葉だ。
本人の意図に関係なく、他者に対して不快感や尊厳を傷つける発言・行動をし、不利益や脅威を与えることを指す。
近年では、職場におけるハラスメントが急増し、大きな社会問題となっている。
ハラスメントの定義としては、相手が不快な感情を抱くことが挙げられる。

ただ、業務を遂行させるため、合理的な理由に基づいて行われる指導や注意はハラスメントに該当しない。世代間や個人による価値観の違いにより、ハラスメントかどうか考えが分かれる部分もあるため、ハラスメントの問題は複雑で難しい。企業の人事部では、難しいかじ取りを迫られているのも事実だ。

昨今では、さまざまなハラスメントが存在する。
企業活動における上で代表的なハラスメントは以下の5つが挙げられる。

  • パワー・ハラスメント(略称:パワハラ)
    職務上の地位や人間関係といった職場内の優位性を利用し、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与えること。
    職場環境を悪化させる行為のことも指す。
  • セクシュアル・ハラスメント(略称:セクハラ)
    性的な嫌がらせで相手を不快にさせること。身体的な接触によるものや言葉によるものがある。
    必ずしも男性が行為者で女性が被害者というわけではなく、逆のケースや同性間であっても、セクシュアル・ハラスメントに該当する。
  • アルコール・ハラスメント(略称:アルハラ)
    酒席における酔った状態での迷惑行動や、飲酒の強要などを指す。
    また、意図的な酔いつぶしも含まれ、飲酒(アルコール)における迷惑な行動や言動を総称して、アルコール・ハラスメントという。
  • モラル・ハラスメント(略称:モラハラ)
    身振りや文書、言葉や態度によって、陰湿なやり方で人格や尊厳を傷つけ、精神的に追い込むこと。
    モラル・ハラスメントにおいては、職場を退職させるまで追い込んだり、職場の雰囲気を悪くしたりといった問題にもつながる。
  • ジェンダー・ハラスメント(略称:ジェンハラ)
    男性・女性という理由のみで性格や能力を評価したり、決めつけたりすること。また、性に関する固定観念や差別意識に基づいた、嫌がらせ行為。
    セクシュアル・ハラスメントとして捉えられることもある。

ハラスメントが問題になるのに従い、法整備も進んでいる。
2020年6月1日には「パワハラ防止法」が施行された。この法律により、企業規模にかかわらず、ハラスメントで相談した労働者に対しての不利益な取り扱いを禁止するなど、ハラスメントに対する企業の責務が明確化したのだ。
働きやすい環境作りにおいて、パワハラ防止法が施行された影響は大きいだろう。