離職率 - ATLAS(アトラス)〜未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト〜

離職率とは、労働者のうちどれだけの人が退職したかを算出した指標である。

厚生労働省の定期的な調査では、「労働者全体で新たに離職した人の割合」や「新卒が3年以内に退職する割合」などが算出されている。就活でよく使われるのは、“新卒3年以内”に対しての離職率だろう。

新規大卒者の就職後3年以内離職率は、過去20年ずっと30%前後で推移している。つまり、3年で3割が離職するということだ。また、中卒・高卒・短大卒の離職率は4~6割とされており、大学卒業者に比べて高くなっている。

ここでは、離職率が高い会社にありがちな特徴を解説していこう。

1つ目は、「長時間勤務が当たり前」という点である。
仕事量に対して少ない社員数で業務を行っているため、長時間勤務が起こりやすくなってしまうのだ。長時間労働の毎日は、心身ともに疲弊し、健康を害する原因になりかねない。過酷な労働環境は、離職率を高める原因になる。

2つ目は、「給料が低いまま」という点である。
年功序列型企業が多い日本では、勤続年数が長くなるに連れて昇給していくのが基本であろう。しかし、離職率の高い会社では、固定給が少ないのはもちろん、ボーナスも少なく昇給の見込みもない。どれだけ経験を積んでいても、給料が上がらないのであれば、退職する人も増加する一方だ。また、こういった会社では退職時を見越して、多めに内定を出すといった特徴もある。

3つ目は「風通しが悪い」という点である。
経営陣やベテランの管理職の意見が強く、若手の意見が通らない会社は離職率が高い。部下が上司に意見できない環境を作り、指示されたことだけをやっていて、自分の存在意義が分からなくなるケースもあるだろう。特に優秀な若手ほど、風通しの悪さを嫌うため、風通しが悪く若手の意見が通りづらい会社では、若手社員の離職率が異常に高くなるのだ。

離職率が気になったとしても、面接官に直接聞くのは避けた方が良いだろう。面接官によっては、印象が悪くなる可能性があるからだ。まずは、自分で情報を集めよう。離職率は就職四季報にも公開されているほか、上場企業であれば有価証券報告書を参考にすることもできる。