ステークホルダー - ATLAS(アトラス)〜未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト〜

ステークホルダーとは企業が活動を行う上で影響を受ける「企業の利害関係者」のこと。ステークホルダーとは企業活動を行う上で関わるすべての人のことを示す。

利害関係者というと、金銭的な利害関係の発生する顧客や株主が連想されるが、地域住民、官公庁、研究機関、金融機関、そして従業員も含まれる。ステークホルダーの範囲は「企業活動によって何らかの影響を受けるすべての者」であり金銭的なつながりに限られない。

一般的に組織として使われることが多いが、各事業やプロジェクト、商品などを視点としても使われ「何を対象とするか」によりステークホルダーの対象範囲は変化する。これらのことから、ステークホルダーは非常に多岐にわたり、組織内でステークホルダーとの関係を考える上で「直接的ステークホルダー」と「間接的ステークホルダー」の2つの分類に分けることができる。

「直接的ステークホルダー」は企業活動の結果によって直接影響を受ける相手、企業、団体で、主に消費者や従業員、取引先、株主、金融機関などが該当する。日常から事業に関して深い関わりを持っている人物や団体である。

「間接的ステークホルダー」は「直接的ステークホルダー」の逆側の立場、つまり組織の活動に対して直接的な影響を受けない相手、企業、団体となる。主に、従業員の家族や企業が所属する地域社会、行政や公的機関、そして消費者が該当する。一時的に間接的な相互作用関係にある人や団体も含まれる。

「ステークホルダー」が注目された背景には、CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)という言葉の広がりに要因がある。海外においては企業の持続、発展には社会の持続や発展が必要でありそれには企業が社会に貢献すべきという考え方をCSRと呼び企業が組織として活動することで担う社会への責任を意味する。このような考えの広がりから、企業は株主だけではなく自己を取り巻くあらゆるステークホルダーの利益に配慮すべきだという「ステークホルダー資本主義」の考え方が広がっており、ステークホルダーにどれだけ配慮できているかが企業を評価する指針のひとつとなってきている。そのため「ステークホルダー」の重要度が高まっている。

先にも記したように「ステークホルダー」は頻繁に登場する言葉だが、その場のシーンや文脈により立場や対象が異なるため注意が必要だ。

企業の発展にはステークホルダーとの良好な関係が不可欠であり、自身もステークホルダーであるという自覚を持って業務を行い、ビジネスパーソンとしての視野や立場をさらに広げることが求められる。