ゼネコン - ATLAS(アトラス)〜未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト〜

ゼネコンとは、general contractor(ゼネラルコントラクター)の略称で、「総合建設業者」のことを指す。contractor(コントラクター)は「請負人」を意味し、土木工事や建築工事を発注者から請け負う業者を表す。ゼネコンは元請業者として、複数の専門工事業者を率いて総合的な計画や指導、調整を行い、施工全体をコントロールする役割を担う。

ゼネコンの特徴として、もともとは機能として独立している「設計」「施工」「研究開発」の3つを自社単独で行うことにある。この3つの機能を抱えるための大規模な組織と豊富な資金力を持ち、プロジェクトを「総合」的にマネジメントすることが「総合建設業者」と呼ばれる理由である。

ゼネコンの主な業務としては、以下のとおりだ。

【設計】
設計は、デザイン性や利便性を考えながら、発注者の要望を実現していく仕事。大きく分けて「意匠設計」「構造設計」「設備設計」の3つがある。

  • 意匠設計:建物のデザインや配置、内部空間の意匠など。
  • 構造設計:風雨や地震に耐えられるかといった土台や柱の力学的な構造計算など。
  • 設備設計:室内を快適に保つための電気設備、空調設備、衛生設備など。

【施工】
施工は、ゼネコンの仕事の中心となるもの。実際の工事は専門工事業者に発注されるが、施工計画の進捗を管理するのがゼネコンの大きな役割である。具体的には以下の4つのポイントがある。

  • 施工管理:工事の進捗管理、専門工事業者との調整など。
  • 原価管理:予算と実績のコントロール、利益の計算など。
  • 品質管理:製作物のチェック、定められた品質の管理など。
  • 安全管理:現場の事故防止、作業員の労働時間の管理など。

【研究開発】
研究開発は、ゼネコンの中でも特に専門性が求められる仕事だ。耐震技術の研究や、新しい資材の開発など、独自の研究開発を行い技術力の向上を図っている。ゼネコンが積極的に研究開発していくことで、日本の建設技術は日々進歩している。

ゼネコンの業務は、トンネルやダム、橋梁などの土木工事、高層マンションや公共施設、医療施設などの建築工事、また、街づくりを行う都市開発事業や再生可能エネルギーといった新領域の事業など多方面に渡る。これらは、人々の生活を変えたり、便利さを支えたりするなど社会への貢献度が非常に高い。災害地の復興や人々の記憶に残るようなランドマークをつくることなどは、社会的にも意義があり、やりがいのある仕事といえる。