デベロッパーとは「developer＝開発者」という意味であり、土地や街全体を開発する不動産会社のことを指す。マンションやオフィスビル建設、リゾート開発、大規模な街全体の再開発などを手掛ける。デベロッパーは開発した不動産で収益を上げている。デベロッパーの業務は、開発プロジェクトの段階に応じて「用地取得」「企画・開発」「営業」「管理」の四つに分類することができる。
【用地取得】
用地取得は、さまざまな情報収集をして調査を行うことから始める。周辺環境や相場の妥当性などを多角的に分析し、開発に適した用地だと判断した場合、地権者と交渉を行い用地を取得する。
【企画・開発】
用地取得後は、より具体的な計画を練り開発を始める。建物の設計やデザインの検討など細部まで表現していく。建物の設計やデザインが決定した後は、全体の計画に基づき、工事の進捗管理や品質管理などを行っていく。
【営業】
建物完成後は入居者を募集する営業活動を行う。入居者層のターゲットを定め、建物に入居することによってどのようなメリットがあるかを提案していく。入居者からの賃料が、デベロッパーの収益源となる。
【管理】
テナントを誘致して終わりではなく、その後の管理・運営もデベロッパーが行う。入居者だけでなく周辺の地域住民とも良好な関係を築きながら、安心して過ごせるように管理・運営を行っていく。
以下はデベロッパーが手掛ける事業例だ。
【再開発】
再開発とは、一から新しく街を作るのではなく、元の街に新たな商業施設や公園、道路などを整備する事業のことを指す。再開発の対象となるのは、道路や線路などのインフラ、周辺住宅、商業施設など。
【マンション開発】
マンション開発とは、マンション用地を取得し、計画・建設・販売を行うことを指す。マンションを建てるには、デザインや間取りだけでなく、都心からの距離や地域の特性、周辺環境などさまざまな項目についてマーケティングを行う。
【宅地造成】
宅地造成とは、森林や農地などを整備して宅地として機能する土地に家を建てていく事業を指す。切り土・盛り土等の工事、地盤の改良工事などを行い、安全に家が建てられる状態に土地を整えていく。
デベロッパーの中でもいくつか分野があり、力を入れている分野が企業によって異なる。デベロッパーを調べるときは、その企業が得意とする分野やエリア、これから力を入れていく分野に着目すべきである。