フューチャースクール - ATLAS(アトラス)〜未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト〜

「フューチャースクール」とは、総務省が2010年度より推進している「フューチャースクール推進事業」において提唱されている、「21世紀にふさわしい、未来の学校」のことである。具体的には、教育ICTを活用することで、「子ども同士が教え合い学び合う協働教育など、双方向でわかりやすい授業」「教職員の負担の軽減」「児童生徒の情報活用能力の向上」を、2020年までに実現することを目指している。

教育ICTツールが整った環境の中では、子どもたちは自分のパソコン上で出題された問題を解いたり、動画学習を行うことができる。また、電子ホワイトボード上で互いのアイデアを確認し、学習の成果物を公開することもできるのだ。このような取り組みは、従来の紙と鉛筆、黒板を使った教育方法よりも、生徒の好奇心や自主性を高め、ひいては教育効果を高めるものと期待されているのである。

日本のフューチャースクールは当初、全国から選定された10の小学校においてICTツールを活用した実証研究を行った。そこでの授業を体験した子どもたちからは、「楽しい」「分かりやすい」「もっと受けたい」といった感想が寄せられた。また、客観的評価としても、子供達が集中し落ち着いて学習ができていたと報告されている。さらに、授業を行う教員側でも、最初の半年ほどは教育カリキュラム作成やICTツールの使用方法確認といった準備作業の負担が多いものの、次第に慣れていき指導力の向上が確認されたと報告された。

 韓国、英国、米国などの海外でも同様の取り組みが行われているが、いずれの国においても教育におけるICTツール利活用のメリットが明らかとなっており、今後世界中で導入が広がるものと見込まれている。

 デジタルネイティブと呼ばれる現代の児童は、ICTツールに対して大人の想像以上に高い適応力を発揮するといわれており、今後フューチャースクールの展開によって児童の学習効果が飛躍的に高まることが期待されている。

また近年では企業での社員研修等にもeラーニングが取り組まれているが、教育現場でも同じように、デジタルの力を活用して、より効率良く学習できる仕組みが取り組まれている。これらは将来ますます発展の可能性がありそうだ。