人材紹介は人材紹介サービスとも呼ばれ、企業の人材募集時に、企業に対し求職者を紹介する仕組みである。人材紹介の歴史は古く、江戸時代には「口入れ屋」と呼ばれる必要に応じて労働者を提供する事業者が存在していたといわれており、近代社会では1960年代に日本初の人材紹介会社が誕生した。その後、法改正や規制緩和が行われ、現在では業界特化型や新卒・中途専門型など多様な人材紹介サービスに発展を遂げている。人材紹介サービスの最も大きな特徴は成功報酬であることである。候補者が入社してはじめて費用が発生するため、初期コストをかけずにスタートできる。募集自体にコストはかからないので、通年で募集を行うことも可能である。企業は人材紹介会社に求める人材像などを伝え、人材紹介会社が求職者を紹介し企業とのマッチングを行う。人材紹介会社は企業から聞いた情報をもとに、条件にマッチする候補者を選定、面談スケジュールの調整など内定までの手続きなど企業の採用活動のサポートを行うのである。企業と求職者が雇用契約を結び、入社が決まった段階で決められた料率の紹介手数料を支払うという仕組みである。紹介手数料は一般的に年収の30～35％に設定されている場合が多く、スキルの専門性が高い場合やエグゼクティブ層の場合には提案の難易度が高くなるため40％程度になる場合もある。
一方人材派遣の場合は、人材派遣会社と労働者が雇用契約を結び、受け入れ企業（求人企業）とは結ばない。契約上定められた一定期間のみ、労働者を企業に派遣し労働力を提供してくれるサービスである。人材紹介の場合、企業が支払うのはあらかじめ定められた料率の人材紹介手数料となるが、人材派遣の場合は派遣費用を支払う形となる。ただし紹介予定派遣の場合は、６ヶ月の派遣費用とその後に直接雇用の紹介の紹介手数料も発生するのである。
人材開発とは企業で働いている従業員における教育や訓練によって、知識、スキル、態度を高め、パフォーマンスを向上させることである。人材開発の目的は、企業の経営戦略の実現及び達成である。従業員のビジネススキルや仕事に対するモチベーションの向上などを、教育や訓練を通して実現することで、仕事の質そのものを高める効果が期待できるのである。人材開発を成功させれば、人材の能力が大きく成長することが期待できる。人材開発は知識とスキルが一体化することで効果を発揮するとされているため、社内研修や外部講座の受講、OJTや実習・実演、キャリア開発などのツールを駆使するのだ。