仮説検証 - ATLAS(アトラス)〜未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト〜

仮説検証とは、課題に対する解や要因に仮説を立て、事実の調査や実践を経て検証をすることだ。大規模なアクションをする前に仮説を立て、検証を繰り返すことで修正点の把握や問題点の解決を低コストで実践できる。

以下3つの順序で進め、繰り返し仮説をブラッシュアップすることで問題の根幹に近づいていく。

1.状況整理・分析
プロジェクトやチームの目的を押さえつつ、背景や制約条件を整理する。問題点を洗い出し、今後どうなっていくのか分析をする。例えば「社員の離職率が高い」という問題があるならば「他企業との賃金差や福利厚生差」「残業時間の多さ」「人事評価制度」「社員のエンゲージメント」など分析し、整理をする。

2.仮説の設定
整理・分析した現状をふまえ、問題点に対する仮説を設定していく。前述の「社員の離職率」で例えるなら「同業他社と比較した残業時間の多さ」に着目し、「残業時間が多いことが離職の原因になっているのではないか?」といったように仮説を立てる。

3.仮説の検証
立てた仮説を元にさらに情報収集を行い、仮説が正しいかどうかの検証をする。「残業時間が多い」という点は確かに離職における大きな要素の1つだが、自社において直接的な離職原因となっているかどうかはまた別の問題である。「社員アンケート」「部署ごとのヒアリング」「残業時間が多い社員・部署の抽出」「残業の理由」といった情報をさらに集め、仮説の正しさを検証していく。集めた情報から仮説が正しければ、更に一歩踏み出して「残業時間が多い原因」の仮説を立てる。間違っていれば仮説を修正し、新たな仮説に基づいて再度検証をする。

このように、「離職率が高い原因」→「残業時間が多い原因」・・・と仮説検証を繰り返すことにより効率的に問題を解決することができる。仮説検証がなければ「離職率が高い」という問題に対して的外れなアクションを起こしてしまい、問題が解決しないまま施策にかける労力や金銭だけが増加してしまう。

仮説検証は論理的な思考の基礎であり、先進的な企業であれば面接でも非常に重要視される思考方法だ。ビジネスだけではなく、普段から仮説検証を意識して行動をすることで思考能力は確実に上昇していく。

ビジネスの現場では、声高に「仮説検証」の重要性が叫ばれながら常に仮説検証を実践できているビジネスマンはほんの一握り。必須スキルでありながら、習得をするだけで一流のビジネスマンに近づくことができる仮説検証は入社前の段階で是非とも押さえておきたいスキルだ。