回帰分析 - ATLAS(アトラス)〜未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト〜

回帰分析とは、蓄積されたデータから統計的な予測値や推論値を算出する統計手法だ。

現代ビジネスにおいては、様々なビッグデータの活用が重要視されている。集めたビッグデータから回帰分析を用いて予測値の算出をすることで、統計的なデータに基づいた戦略を練ることが可能となる。

回帰分析は「単回帰分析」と「重回帰分析」に分類される。「被説明変数」である結果数値に対し、「説明変数」となる要素の数が1つなら「単回帰分析」であり、複数なら「重回帰分析」となる。

ビジネスの世界では予測や推論で値を出す場合、様々な要因から導き出すことがほとんどだ。複数の要因から結果の予測を行うため、ビジネスで用いる回帰分析は「重回帰分析」になる。重回帰分析は経営判断やマーケティング、営業活動で必須のスキルとして企業で活用されているケースが多い。

例えば新規出店をする際、「立地」「広告費」「地域人口」「競合店舗数」「地域経済」といった様々な要素から店舗の売り上げや集客数を重回帰分析で予測できる。過去のデータから統計に基づいて予測ができる上、数値予測ができるため「広告の規模」「開店時施策の予算」「そもそも開店するべきか?」といった判断を客観的に行うことが可能だ。広告の規模や施策予算は具体的な金額や各要素の相関性、信頼性まで把握できることから非常に便利である。

また、プレゼンテーションの根拠として重回帰分析を役立てることもできる。新商品や新サービスの発表などで活用でき、統計的な予測や推論を根拠として説明することでステークホルダーからの理解を得られやすくなるだろう。重回帰分析で得たデータをグラフ化することで視覚に訴えることも有効なプレゼンテーションの方法である。

このように、回帰分析はデータと根拠が重視される現代ビジネスにおいて必須のスキルとされている。特に市場調査や損益予測、売上管理を行うマーケティング担当者やコンサルティング業務に携わるなら入社前に必ずマスターしておきたい。

回帰分析はその背景や要素の見つけ方にコツが必要で、習得するためには学習が必要だ。しかし、一度マスターしてしまえば運用自体はExcelなどの表計算ソフトで簡単に実践できる。様々な分野で活用できる回帰分析は、データ分析の基礎として入社前に押さえておくと良いだろう。