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【東京大学運動会航空部】航空部って何やってるの?航空部合宿を大解説!

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東大に入ってみたら、何やら「航空部」っていう部活があるらしい。高校にそんな部活なかったし、何やっているのかよくわからないな。鳥人間の機体を自分たちで作ってたりするんだろうか。「運動会」航空部っていうけど筋トレとかするのかなあ、それなら嫌だなあ。ちょっと気になるけど、わざわざ連絡取ってまで質問するのは相手に期待させちゃいそうだし、ガツガツしてるように見られそうで気が引ける……っていうそこの君。よくぞまあこの記事を見つけてくれた!この記事を読んだらもう君は航空部とはなんたるかがわかるに違いない。航空部きってのお節介である私Hがわかりやすく教えます。

そもそも、航空部って何してんの?

飛行機の写真

 航空部は空飛ぶ部活です。グライダーというエンジンのついてない航空機に乗って自分で操縦するのです。よく、「鳥人間のために自分達で飛行機作ってるの?」とか、「飛行機の研究をしているの?」とか言われますが、我々は飛行機製作はしていません。使っている機体はドイツ製のれっきとした航空機。主な活動は約月1回の合宿と毎週水曜日のミーティングのみです。他の運動部は平日でも毎日合宿しているようなところもあるようですが、ウチは部活と学業、そしてプライベートの両立が可能なのですね(^ ^)

 はい、ここまでで何か質問ありますか?……あの、、、「合宿」ってなんですか?私中高ともに文化部で合宿って何やるかよくわからなくて怖いんですけど……。僕は中高運動部で合宿もあったんですけど、航空部の合宿っていうのがいまいち想像できなくて…。どういうものなんですか?

 質問ありがとう。ということで、航空部の合宿について解説していきたいと思います。

航空部の合宿(訓練前日)

合宿の様子

意識高き者どもが集まる「入り日」

合宿には0日目というものがある。これは、飛ぶことはできないが翌日からの訓練(航空部は練習のことを「訓練」という)を素早く始めるために、あらかじめ滑空場に行って諸々の準備をする日である。これは通常「入り日」と呼ばれる。金曜日に当たることが多いが、もともと金曜日に授業取ってなかったり、授業を休んでまで部活に心血を注ぐことができたりする強者どもが集まる。一年生は必修授業の関係で来ない人が圧倒的多数。勉学は大学生の重要な本分ということですね。

駒場から部員ドライブ

 実は航空部、駒場キャンパスにグライダー格納庫なるものを持っている。ただし、グライダーが格納されている姿を私は見たことがない。そう、ただのでっかい物置。朝の7時、この物置から必要なものを部の車に積んで我らが訓練場、妻沼滑空場のある埼玉県熊谷市へむかう。もちろん運転手は学生。

我らがホーム、埼玉県熊谷市妻沼滑空場

 11時ごろ、車はようやく埼玉は熊谷の妻沼滑空場に到着。同じ頃、家から直接電車とバスで来た部員も到着。妻沼滑空場のアクセスはJR高崎線熊谷駅から国際十王交通バス葛和田行に乗車、葛和田上宿バス停下車徒歩10分。ちなみに舟を使って来ることもできる。というのも妻沼滑空場は利根川の河川敷に作られた滑空場で、近くに赤岩渡船という利根川を渡る舟が運行されているのだ。舟の上から見える浅間山はこれまた一興。おっと、話が脱線してしまった。日本学生航空連盟(学連)が所有する宿舎に集合したら準備開始。学連というのは日本のさまざまな大学航空部が所属している組織のこと。妻沼滑空場も学連が管理している。東大航空部は自分の宿舎も自分の滑空場も自分の複座機(二人乗りグライダー)も持っておらず、全て学連のものを借りている。学連さまさまなのだ。ちなみに明治大学は自分たちの滑空場があるそう。ふん、羨ましくなんかないもん。

機体は組むもの

 明日から使う複座機と練習用単座機の組み立て。グライダーは常に飛べる状態で保管してあるのではなく、専用のトレーラーに①胴体②左翼③右翼④水平尾翼に分解されて保管されているのだ。そしてそれを組み立てるのはもちろん、学生。危なくないの?と思うかもしれないが、上級生から代々受け継がれたノウハウがあって安全に飛べるようしっかり組み立てている。

空を飛ぶのに「フェリー」

 東大は二人乗りグライダー(複座機)を所有していないから学連のものを借りているというのは前述の通り。このように学連機を使っている大学は他にもあって、他大学との合宿スケジュールによっては組み上がった状態の複座機をそのまま譲り受けることができるのだ。ただ、滑走路が「第一」と「第二」の二つある妻沼滑空場。その距離700m。約二人乗りはデカいし重いし、組み上げるの大変だから、地上で移動させるのは大変。ということで、フライトでその「回送(=フェリー)」をする。

係留

 我々が組んだ複座機と練習用単座機、フェリーされた複座機はどうやって朝を迎えるのだろうか。ズバリ、カバーをかけて固定して外においておくのだ。ちょっとした風雨には耐えられるように紐などを使って機体をがっちり固定している。これを「係留」と言う。

安全のための機材チェック

 安全に発航できるように、発航に使う部品が壊れていないかのチェックを行う。錆びてないか、切れてないか、歪んでないか、破れてないか。問題があったら修理。これを毎合宿行うことで安全に飛ばすことができる。

余った時間は…フリータイム

 全ての作業が終わったらフリータイム。麻雀したり寝たりSwitchしたり課題したり先輩とグライダーのお勉強をしたり。みんな思い思いの生活を送る。明日からの訓練に備えて22時に寝る。おやすみなさい。

航空部の合宿(訓練当日)

飛行機が空を飛んでいる

航空部の朝は早い

 航空部の朝は早い。6時に起きる。すぐに身支度や必要な荷物・無線などの車への詰め込みといった、宿舎を出発する準備をしてランウェイへGO。宿舎からランウェイは目と鼻の先。

朝の点検for safety

 ランウェイについてまずやることは、昨日係留した機体の紐やカバーを外すこと。そしたら機体と曳航に使う機材の点検。これらの点検には時間をかけているので、安全に訓練を行うことができている。

まるで管制官?!ピストとは

 グライダーを飛ばすには、空港管制のように無線でグライダーに指示を送ったりグライダーにコンタクトを取る「ピスト」というものが必要。航空部のピストは簡易なもので、長机に無線を置いたらほとんど完成。設営ができたら他のピスト(妻沼滑空場では最大3つピストがある)との無線チェックや機体との無線チェックを行い、機能確認した機材をもう一度確認する。

競技用高性能単座機、組み上げ

 一晩外に出しておくことが憚られる競技用高性能単座機は毎朝組む。東大やそのOBが所有している高性能単座機は3機あって、全部組み上げる日もあれば全く組まない日もある。

訓練開始

 9時30分ごろ、準備は万端。訓練が開始。パイロットは空へ、残りの者は地上で作業を行う。例えばロープを高速で巻き取るウィンチを操作したり、巻き取ったロープをもとに戻すように車を運転したり、降りてきた機体を押したり引いたり。正直休む暇がないほど忙しい。

フライト

 ピストから搭乗の指示を受けたら、同乗する教官と事前の打ち合わせを行う。機体に乗り込んだらもう出発。引っ張られたと思ったらすぐに離陸。高度450mくらいでロープが離脱する。そこからやりたいこと(例えば直線滑空の練習、旋回の練習)をして帰ってくる。またはサーマル(上昇気流)があればグルグルと上昇。時には高度1000mまで行けることも。

ご飯は出来合い

 航空部にはマネージャーやスタッフはいない。みんな空を飛ぶことができる。だから我々で自炊したりはしない。おまけに、筋トレも肉体改造も不要だから栄養バランスを考える必要なんてないのだ。朝食は早く発航したいから各自配られたパン(2個)をランウェイで食べ、昼食・夕食は近所(車で10分)の弁当屋に買いにいってランウェイや宿舎で食べる。他大学は朝食は優雅に宿舎の食堂で食べ、昼も夜も給食センターの宅配弁当を食っているが、羨ましいなんて思わない。

雨待機、雲待機、風待機…天気はともだち

 視界が操縦の重要な構成要素であるため、グライダーは雨や雲の中を行くことはできない。推進力を得るためにも適切な風の向きと強さが必要。そのため、雨が降っていたり雲が低かったり風が強かったりすると待機になるのだ。急に降って湧いたフリータイム。みんな思い思いに昼寝やゲーム、勉強をする。

養成、それは安全のためのもの

 航空部には新入生にはよくわからない用語・俗語がたくさんあるが、「養成」もその1つと思う。「養成」とは後輩が先輩からやり方、手順を教えてもらうこと、つまり先輩が後輩にやり方を伝授することだ。そしてある程度身に付いたらチェックしてもらい、合格したら次は後輩を養成する資格を得る。このような記録や口伝を通した連綿とした世代間の引き継ぎで、安全確保ためのノウハウが受け継がれ、航空部は安全を保っているのだ。

訓練終了

 日没前に訓練終了。訓練が終わったら高性能単座機をバラしてトレーラーへしまい、複座機などそれ以外の機体は朝してあったように係留をする。暗くなる前に急がなければ!

シャバへ買い出し

マネージャーのいない航空部。翌朝のパンや夜食は自分たちで買いに行かなければならない。近くのスーパー(車で約10分)へ代表者が行って買ってくる。夜のドライブ楽しい。

宿舎

 宿舎は他大学との共同利用。だから他の大学の人と仲良くなるチャンスは山ほどある。我が東大航空部も他大航空部の彼女を捕まえた事例は1つや2つにはとどまらない。逆に風呂で裸の付き合いをすることになる男子部員の間には固い絆が育まれる。一方そんなケダモノ男子が苦手・嫌いな女子部員も安心の、女子専用エリアがある。弊部も割合は少ないが現在女子部員が2人所属している。そして2人ともバリバリに飛んでいる。そう、東大航空部には女子部員も安心して入部できる環境にあります。おまけに、ほとんど全てのトイレがウォシュレット付き。ボロくない。

就寝

 消灯時間は22時。これはグライダーの安全な飛行ためにパイロットは8時間寝る必要があるため。だから就寝時間も22時である。ふう、今日も頑張った。明日も楽しみ。おやすみなさい。

帰り陸送

 持ってきた車は持って帰らなければならないのです。妻沼を17時くらいに出発し、途中夕食をマクドナルドに寄ったりして駒場に21時半ごろ到着。荷物を下ろしたりして22時ごろ解散。お疲れ様でした。

要するに、合宿とは

合宿の様子

 以上が東大航空部の合宿です。これで合宿の大まかな流れはわかってもらえたかと思います。合宿は操縦技量を伸ばし、部員のみんなと仲良くなる機会。月1ペースで試験前7月と1月にはないから、学業との両立もしやすい。夏休みや春休みも長くても1週間の合宿がそれぞれ2回あるだけだから、それ以外の期間は自分の好きなように過ごせます。これを読んで航空部に興味もったな、さらに知りたいな、という方は航空部の公式LINEや新歓用ツイッター、インスタグラムから遠慮なく連絡ください。4月第2週週末には体験搭乗(抽選制、参加費無料)を予定してます。空を飛ぶ楽しさ、気持ちよさは言葉では到底表しきれない!皆さんの応募をお待ちしております。

オマケ1 航空部のミーティング

景色

 航空部は毎週水曜日19時から30分ほど情報共有のためのミーティングを行なっています。現在はオンラインです。ただ、新入生は航空部に慣れるまで出る必要はありません。

オマケ2 航空部の学科

活動の様子

 入部したら週に一回お勉強の時間が設けられます。「自家用操縦士」という国家資格を持っている先輩が丁寧に教科書を使いながら飛び方などの知識を教えてくれます。文系の私でもなんとかわかるから大丈夫。心配は要りません。2022年度はZoomで行いましたが、新入生の希望と世間の情勢を踏まえて日時や開催方式は柔軟に決定する予定です!

オマケ3 五月祭?!

活動の様子

 航空部が数年ぶりに五月祭に出展するらしい。昔は「焼き鳥バードストライク」などといって焼き鳥を売っていたらしいが、今年はどんなことをするのだろうか。航空部ツイッターでの続報を待て!(ちなみに、航空業界の隠語では「焼き鳥」=「バードストライク」らしい。縁起でもないが、グライダーはエンジンついてないからバードストライクによるエンジントラブルの心配は無用。やったね!)

オマケ4 大会

大会の様子

 全然運動しない航空部ですがこれでも「運動会」航空部。マイナースポーツすぎて全然認知されてませんが、グライダーにも競技大会なるものがあります。例年東大が出るのは、8月末から9月初めにかけて行われる六大戦(出場校はかの有名な六大学野球と同じ)、10月に行われる関東大会、2月から3月にかけて行われる七大戦(出場校は旧帝大)、そして3月に行われる全国大会です。なんと4つもある。そして天候に左右されやすい競技のため、大会は一週間弱続きます。しかし、これに選手として出場するには単独飛行の技量と国家資格、そのほかいろいろ制限があって、3年生や4年生でないと事実上出られないのですが。下級生は地上クルーとして一生懸命先輩方をサポートする役目を負います。下級生が出られる大会に新人戦というものがありますが、そろそろ紙幅もなくなってきたので、割愛します。気になった方は航空部メールアドレス、SNSにコンタクトをとってみてください!

【航空部ホームページ(やらかしノートが名物)】http://www.utsc.jp/top.html

【航空部ブログ】http://utsc.blog73.fc2.com/

【航空部新歓用公式LINE】https://lin.ee/gdNpB12

【航空部新歓用Twitter】https://twitter.com/utsc2023

【航空部Instagram】https://www.instagram.com/utokyo_soaring_club/

【航空部YouTube】https://www.youtube.com/channel/UCTSZ2dYgiimq0rvAeQbvGMA

【航空部新歓用メールアドレス】utsoaring2023@gmail.com

【著者紹介スペース】

  • 団体名:東京大学運動会航空部
  • 団体の写真:
ロゴ

自動的に生成された説明
  • 団体の簡単な説明:空に憧れたものが集う、自ら操縦してグライダーを飛ばす部活。4月に体験搭乗(無料・抽選制)を予定してあります。

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