コンサルタントって何してる?知識ゼロでも分かるように詳しく解説します【業界を5分で掴む】 - ATLAS(アトラス)〜未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト〜

「”コンサルタント”という職業をたまに耳にするけど、どういう職業なんだろう?」

就活が本格化していない大学1,2年生であればこう思うのも無理はありません。

お菓子メーカーなどであれば、普段から自分が消費者として商品に触れて仕事がイメージできますが、コンサルタントの仕事に大学生が触れ合うことはほとんどありません。

本記事では、そんな知られざるコンサルティング業界について詳しく解説していきます

コンサルティングとは”様々な企業にアドバイスをする仕事”

コンサルティングとは簡単に言うと特定分野について専門家として企業にアドバイスする仕事です。

よくコンサルタントは「企業のお医者さん」という表現をされます。

企業は常に売上、利益、従業員確保など様々な悩みを抱えています。

それらの悩みに対して、原因を突き止め、「こうすれば良くなりますよ」という改善策をアドバイスするのがコンサルタントの仕事です。

コンサルティング業界のビジネスモデル

コンサルティング業界のビジネスモデルは、従業員の稼働時間に対して報酬が支払われるのが一般的です。

例えば、売上が伸び悩んでいる企業(お客様)がいるとします。
そのお客様に対してコンサルティング会社は改善策を提示することで報酬を得ます。
この改善策を提示するまでに自社の従業員にかかった費用をお客様に請求するイメージです。

今回は例として売上を題材としましたが、企業の悩みは多様です。
そのため、各コンサルティング会社は自社の強みとなる専門分野を持っています

何社か実在する企業のビジネスモデルを見てみましょう。

マッキンゼーアンドカンパニーのビジネスモデル

マッキンゼーアンドカンパニーは戦略系コンサルティング会社と呼ばれる分類で、その名の通り戦略に自社の強みを持っています

一般的な会社は中長期で戦略を立てて、企業活動を行っています。
その戦略についてアドバイスするのがマッキンゼーの役割です。

少しイメージが湧きにくいかもしれませんので、実際の事例から「日本のスキンケ⁠アブ⁠ラ⁠ン⁠ド⁠の中⁠南⁠米⁠戦⁠略」をご紹介します。

マッキンゼーアンドカンパニーの事例

事例の背景としては、日本のスキンケアメーカーが中南米に進出する際にどういうブランドで進出するかを決めかねていたようです。

こういった相談を企業から持ち掛けられたときに、社内で集めた情報をもとに適切な提案を行うのが戦略系コンサルティング会社のビジネスモデルです。

今回のケースでは以下3つがクライアントへの提案事項となっています。

①詳細な財務予測(設備投資、売上げ・収益、経費、利益など)
②現地での組織体制案と職務規定案
③新組織のリーダーとなる現地候補者の評価サポート

マッキンゼーの提案によりクライアントは2012年上半期に新製品の発売を予定でき、これに対する報酬をもらうのがマッキンゼーの報酬体系となっています。

https://www.mckinsey.com/jp/our-work/skin-care-brand-gets-latin-america-makeover

アクセンチュア株式会社のビジネスモデル

アクセンチュア株式会社は大手の総合系コンサルティング会社です。
「総合系」とは企業の様々な分野のコンサルティングを担っており、戦略部分からシステムの移行など幅広い業務を行っています

近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉がよく聞かれるようになりましたが、DXに関する業務を多く総合系コンサルティング会社は請け負っています。

アクセンチュアに関してもイメージいただきやすいように事例を一つご紹介します。「通信業界向け顧客体験DXのシステム検討」というものです。

アクセンチュアの事例

通信業界のお客様からの依頼で顧客体験をよりよくするためにシステムの刷新を行うというのが事例概要となっています。

このケースでは「顧客体験検討チーム」と「システム検討チーム」に分かれて、課題の抽出から改善案の提出までが行われています。

このように総合系コンサルティング会社ではシステム移行などのIT系プロジェクトを多くこなすビジネスモデルとなっています。

https://www.accenture.com/jp-ja/blogs/japan-careers-blog/tsa-case01

上述のマッキンゼーなどの戦略系コンサルティング会社とは異なり、描いた戦略を確実に実行まで移していくのが総合系コンサルティング会社におけるビジネスモデルの特徴です。

コンサルティング業界の市場規模

コンサルタントが上司と相談

2020年半ばに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大で新規案件の停滞や継続案件の凍結といった影響を強く受けましたが、その後は需要が回復しました。

IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社によると、この成長によりコンサルティング業界の市場規模は2020年に8,623億円になり、これは前年比でいうと1.1%増の数値となります。

2020年時点で8,623億円の市場規模は2025年には1兆2,551億円になるとみられています。
これは年平均成長率に直すと7.8%となり、かなり高い成長率を誇っていることが分かります。

今後の新規顧客によるDX需要の増加や既存顧客からの案件拡大という部分を鑑みると、納得のいく数字です。

コンサルティング業界の景気動向

先述の通り、コンサルティング業界全体としては新型コロナウイルス禍でも企業のDX化など追い風が吹いており、非常に景気が良い状態です。

景気動向を見る方法として当該業界の採用数がありますが、各社かなり採用を拡大しています。
新卒はもちろんですが、最近ではコンサルティング業界に転職する中途者の人数もかなり増えています。

かつてはコンサルティング業界内での転職が非常に多かったのですが、最近では7割が異業種から転職しているようです

この採用市場の活況を表すエピソードとして先述したアクセンチュアの採用状況が語られますが、2014年から2020年のわずか6年で社員数を3倍以上の15,000人に増やしたとのことです。

需要の増加に伴いオファーをする給料面でも非常に良いようで、30代で多くのコンサルティング会社で年収1,000万を超えることが可能です。

どこの会社も人材不足で今後も景気が良い状態はしばらく続くと考えられるため、候補として非常に魅力的な業界です。

コンサルティング人気は難関大学を中心に過熱している

コンサルティング業界の就活生人気ランキングはどうなっているのでしょうか?キャリタス就活2023で実際の就活生データを確認してみましょう。

大学生全体の総合ランキングで50位圏内を確認してみると、14位にアクセンチュア、50位に野村総合研究所があるだけでそれ以外の会社はランクインしていません。
メーカーや商社の方が上位に名を連ねており、あまり人気が高くないようにも思えます。

しかし、コンサルティング業界はある特定の就活生層に人気があるのです。
それが東大・京大をはじめとする難関大学の就活生です。

コンサルティング業界は頭を使って報酬を稼ぐ仕事なので、その特徴が顕著に出ているようです。

ここでONE CAREERの発表している「東大京大23卒就活人気ランキングTOP30」を確認してみましょう。

TOP30にランクインしている企業名を見てみると、アーサーディーリトル、アクセンチュア、アビームコンサルティングなどたくさんのコンサルティング会社がランクインしており、なんと30社中13社をコンサルティング会社が占めるという結果になりました。

コンサルティング会社の採用ターゲットもメインは偏差値上位の大学のため、学生側の人気ランキングとも一致しているようです。

コンサルティング会社に就職する魅力

コンサルのチームワーク

ここまでコンサルティング会社はどのような仕事をしていて、どのような企業があるのか、そして就活生への人気などもまとめてきました。
本章ではコンサルティング会社に就職する3つの魅力をお伝えします。

魅力①:若い内から大企業の経営層と仕事ができる

1つ目は若い内から大企業の経営層と仕事が出来るということです。

コンサルタントは中長期計画策定、社内システムの刷新などお客様の企業にとって非常に重要な役割を担います。そのため、お客様側で会議に出席される方も部長以上の役職者が多いです。

コンサルティング会社に入ったからには若いという理由は通用せず、新卒でも相手の社長に進言することが求められます

早くから経営層と仕事をすることで自分自身の視座もあがり、大変素晴らしい成長環境となっています。

魅力②:高度な資料作成スキルを身に着けることができる

コンサルタントはお客様に成果物を最終的なアウトプットとしてお渡しすることが多いです。

成果物とは具体的に「Wordの議事録」「Excelの進捗管理表」「PowerPointのプレゼン資料」などです。

これらはあくまで報酬を頂いて納品する成果物なため、かなりの完成度が求められます。
例えばPowerPointであれば使用フォント、フォントサイズ、行間などがすべて決まっていたりします。

プロジェクト内で高いスキルを求められることで、コンサルタントは高い資料作成スキル(ドキュメンテーションスキル)を自然に身につけることができます

魅力③:給与が他業界と比較して高い

給与が他業界と比較してかなり高いのも魅力の一つです。

先ほど多くの会社で30代になると年収1,000万は貰えるという話をしましたが、他業界と比べてもコンサルの平均年収は群を抜いて高いです。

東洋経済によると、40代時点での年収ランキングでコンサル業界は1位(1,316万円)に君臨しています
2位の総合商社が1,232万円、業界平均が600万円であることを考慮するとかなり高い年収をもらっていることになります。

就活の際はコンサルティング業界も業界研究の候補にしてみて

就活生にまだまだ知られていないコンサルティング業界。

コンサルタントは企業へアドバイスを行い、その対価として報酬を受け取っています。

プロジェクトの事例に始まり、給与面などあまり知られていない魅力をこの記事ではお伝えしてきました。

あなたが1,2年後に就活を始める際は是非コンサルティング業界に関しても業界研究してみてください。

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