【強いES】差がつく3要素を解説。そのエピソード、評価されないかも? - ATLAS(アトラス)〜未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト〜

エントリーシート(ES)をたくさん出しているのになかなか通過せず、本選考へ進めないと悩む人も多いのではないでしょうか。ESが思うように通過しないのなら、残念ながら企業に選ばれるような魅力的なESが書けていないのでしょう。

また、ESのなかでも「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」は志望動機や自己PRと並び、書類選考において重要な要素のひとつです。本記事ではES・ガクチカの書き方や企業に評価されやすい内容など、詳しく解説していきます。

エントリーシート(ES)とは

ESは一言でいうと、企業に提出する応募書類です。履歴書と違い、企業によっては提出を求められないこともあります。ESは企業が独自で用意するので、質問の項目も企業によってさまざまです。

履歴書は今までどこの学校に入学して、資格は何をもっているのかなど過去の経歴がほとんどで、項目も限られています。そこで、ESにより履歴書だけでは見えない学生の本質や性格、能力、やる気などを判断するのです。

ESは履歴書と並んで、選考の第一歩であり、ESを突破した人だけが次の面接に進めます。したがって、ESの書き方は非常に重要です。

受かるES・ガクチカの書き方

受かるES・ガクチカの書き方

ESでは書く内容も大切ですが、まずは書き方を重視しましょう。なぜなら、多くのESは最後まで読まれることがないからです。内容の良し悪しが判断されるのは、全文を読まれてからですが、ほとんど読まれずに脱落するESが圧倒的に多いのが実情です。

大事なことは、一文目で相手を惹きつけることです。ESの通過は冒頭で決まるといっても過言ではありません。

ほかにも注意すべき点は多々あります。主な注意事項を解説をします。

(1)一文を短くする

採用担当者は、何千というESを読むこともあります。長い文章は理解に時間がかかり、読んでもらえない可能性があるでしょう。冒頭部は最低限の結論を簡潔に書くように心がけましょう。

(2)状況説明は具体的にする

頭のいい学生ほど、抽象的な状況説明をしがちです。課題に直面し乗り越えた経験や、学生生活で学んだことなどは、具体的な内容を書かなければいけません。今後、職場でどのように活躍するのか、イメージできるような内容を意識しましょう。

(3)誤字脱字、助詞の連続に注意

誤字脱字のあるESはやる気がないと思われ、まず読まれません。また、同じ助詞(て・に・を、は・の)が続くのも国語力が低いとみなされ、それだけで落とされる要因になります。入社後、取引先に誤字脱字だらけのメールを送って、信用を損ねるとどうなるでしょうか。こうしたケアレスミスを防ぐには、友人に読んでもらう、一晩寝かして読んでみるなどの対策が必要です。

(4)「えらそうな文章」に要注意

学生から見ると普通の文章でも、社会人から見ると「えらそうな文章」に見えてしまうことが往々にしてあります。日本語上ミスではないため、自分ではなかなか気づきにくいのが難点です。

特に気をつけなければならないのが、接続詞(しかし・ですから・あるいは)でタメ口ととらえられる「だから」を使ってしまうことです。必ず、フォーマルな接続詞を使うようにしましょう。

また「ガツンと言ってやった」「スタッフを指導した」「先輩から了解をとった」などの表現は上から目線に感じられるるので、気をつけましょう。「御両親に提案した」「スタッフにお願いした」「先輩から承諾をいただいた」といったへりくだった表現が求められます。

対策としては、受ける企業のOB・OGにESを見てもらうのが効果的です。企業ごとに求められる表現は異なるため、企業に合ったESを準備しましょう。

ガクチカに「企業が求める人材の3要素」を盛り込む

ガクチカに「企業が求める人材の3要素」を盛り込む

ここからはガクチカのポイントをまとめます。本項では、ガクチカに盛り込むべき内容として「企業が求める人材の3要素」を紹介します。どのような企業でも以下の3要素を備えている学生は重宝されるでしょう。

自主的に動ける

仕事を自ら作れる人は、会社に利益をもたらします。採用においては、与えられた課題をこなすだけでなく、自ら課題を発見し、自主的に解決する人が好まれます。

アルバイトを例に挙げると、シフトどおりに勤務をしただけでなく、業務改善を積極的に行った経験があれば、より好感をもたれるでしょう。

他人と協働できる

ほとんどの仕事はチームワークで成り立っているので、自分がチームでどのような役割を果たせるか示す必要があります。チームワークには「リーダーとしてチームを率いる」以外にも「大きなトラブルを未然に防ぐ」「困っているメンバーを助ける」などさまざまな役割があります。自分が貢献できる役割を見つけましょう。

数的成果を出せる

企業の存在目的は売上を上げることです。したがって、売上を作れる人は、採用で重宝されます。アルバイトのエピソードの場合「メニューの改善を提案し、売り上げを◯%アップさせた」「定期的にミーティングを実施し、アルバイトの離職率を◯%下げた」などのストーリーが理想的です。

評価されると誤解しがちなガクチカのエピソードの例

学生目線で企業に評価されると誤解されがちなエピソードには、以下のものがあります。

自転車旅行やバックパックの経験

自主的に動ける人間の要素には合致していますが、それ以外の2つの要素を満たしていません。例えば「脱落しそうな仲間を励まして一緒に完走した。それをYouTubeで配信して収益化した」というエピソードなら、3要素を満たせます。

資格試験や勉強に尽力した経験

こちらも自主的に動ける人間の要素しか示していません。「10人で勉強会を開催して全員合格できた。そのときのノートをPDF化してオンラインで販売し、収益を得た」といったのエピソードにすると、3要素を満たせます。

ボランティア経験

ボランティアに取り組んだこと自体は素晴らしいエピソードです。ただ、それを事業化した経験や、働かないメンバーにやる気を起こさせたエピソードなどを織り混ぜると、よりインパクトが強くなります。

以上、企業が求めるエピソードと、実は評価につながらないエピソードを解説しました。加えて最後にお伝えしたいのは、あまりESに記載する人はいませんが、企業が高く評価するものに「年上の人に気に入られる」というエピソードがあります。

企業で自分の企画や意見を通すためには、年上の人を説得する必要があります。先輩方から気に入られる能力は、立派な「企画を通し、売上を作る」能力として売り込めるのです。

以上を踏まえて、ガクチカの内容を充実させてください。

ビッグ・ファイブをガクチカの参考にする

ビッグ・ファイブをガクチカの参考にする

次に「ビッグ・ファイブ」について解説します。ビッグ・ファイブは心理テストの一種で、人を「協調性」「外交性」「好奇心の強さ(開放性)」「情緒安定性(神経症傾向)」「勤勉性」の5つの特性で評価するものです。多くの人気企業ではビッグ・ファイブを筆記試験に課し、自社に適した人材かどうかチェックしています。

したがって、内定に近づきたければ以下のステップを踏まえて、自己分析しましょう。

自分がビッグ・ファイブでどの特性をもつか診断する

まずは実際にビッグ・ファイブ診断を受けてみましょう。数多くの会社が診断サービスを提供していますが、基本的に簡易版であれば、ネットで無料で受けられます。まずは簡易版で診断して、自分はどの特性が強いか理解しましょう。

【ビッグファイブ プラス】5つの性格診断プラスα 質問表

http://www.sinritest.com/bigfive01.html

親や友人にビッグ・ファイブのどの要素が強いか聞く

自分をよく知る人に、ビッグ・ファイブの要素で通知表を作るなら、5段階で自分はどのくらいか質問してみましょう。周囲の人に「外向性は5だけど、勤勉性は2かな」といった評価をしてもらうことで、自分の特性を把握できます。

ビッグ・ファイブのテスト評価と周りの人の評価との間にギャップがあった場合は、周囲の言葉を優先してください。面接官は周囲の人が判断したように解釈するでしょう。

各企業が求める理想の人物像を分析する

ビッグ・ファイブにより特性が分析できたら、自分のもつ特性とマッチする企業を探します。探し方としては、OBOG訪問や合同説明会に参加して、企業が求める人物像を聞き、自分が合っているのか5段階評価をつけます。できるだけ多くの企業の説明を聞き、自分の特性とマッチしている企業を探しましょう。

どうしても自分の志望する企業が、特性とマッチしないことも考えられます。その場合は、難易度が高いことを覚悟しましょう。強みを一切評価されず、苦手な点を求められる可能性もあります。

特性のミスマッチにより、入社後に苦労をすることが予想されるのであれば、今から弱い特性を鍛え、克服する必要があります。しかし、自分の強みをそのまま評価してもらえる企業の方が、入社してから活躍できる可能性は高いでしょう。

ビッグ・ファイブに合致するエピソードを書き出す

ビッグ・ファイブによる自己分析が終わったところで、ガクチカのエピソード内容を充実させましょう。

方法としては、まず白紙を用意します。次にビッグ・ファイブのそれぞれの項目「協調性」「外向性」「好奇心の強さ」「情緒安定性」「勤勉性」を、左側に縦に並べます。そして各項目の右側に、ビッグ・ファイブに当てはまるエピソードを書きましょう。

(例)

協調性アルバイト先で同僚の仲たがいを止めた
外交性学生同士が集まる交流会を開催した
好奇心の強さ得意分野であるIT関係の講座を開設し、10万円の収益を得た
情緒安定性プレゼンの全国大会で落ち着いて発表でき、受賞した
勤勉性緻密な計画を立てて、難易度の高い資格を取得した

全部のビッグ・ファイブを埋める必要はありません。人によっては「外向性にまつわるエピソードは10個以上出てくるが、勤勉性に関するエピソードはまったく出てこない」といったケースもあります。

大事なのは以下の2点です。

  • ESや面接で複数のエピソードを求められても焦らず回答できるように、あらかじめ数種類用意する
  • 本命の企業が求めそうなエピソードは入念に準備して、スラスラと回答できるようにしておく

一覧にしたあとは、「企業が求める人材の3要素」に合致したエピソードがないか確認します。企業が求める人材の3要素とは上述のとおり「自主的に行動し・他人と協働しつつ・数的成果を出した」ものです。

もし、この3要素を含むエピソードがあれば、それをメインのガクチカエピソードとして、使いましょう。また、そのエピソードが当てはまるビッグ・ファイブのカテゴリー人材を求めている企業を探しましょう。

例えば「自主的に行動し・他人と協働しつつ・数的成果を出した」エピソードが外向性にある場合は、外向性を重視されることの多い広告代理店やITベンチャー企業・商社などでそのエピソードを披露すれば、内定が近づくでしょう。

まとめ

魅力的なES・ガクチカは、書き方とエピソードの内容選びが重要です。書き方はOBOG訪問で、志望する会社が好みそうなESになるよう添削してもらうのが有効です。ガクチカの内容選びは、企業が求めるビッグ・ファイブの人物像に合ったエピソードの内容を武器にして、選考に臨みましょう。

最後にESに関して一言付け加えると、ESは早めに提出した方が有利です。企業によっては提出の早さで加点するところもあります。公開される前から過去の選考を参考に、ある程度準備しておくのがベストです。そして、推敲よりも下書きをどんどん書いて、添削を受け、ブラッシュアップしていくことが大事です。

著者

ATLAS

未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト「ATLAS」の編集チーム。

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