広告・出版業界を研究する【内定までの業界研究#20】 - ATLAS(アトラス)〜未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト〜

出版、広告業界への就職を目指している人に向けて、ビジネスモデルや有力企業、その企業の売上高などを解説します。

出版、広告業界は目指している大学生も多く、知名度の高い業界でもありますが、内容がわからず不安を感じている人もいるでしょう。

本記事では、そんな悩みを抱える大学生に向けて、業界の基本知識となる内容を紹介します。大変役立つ記事ですので、ぜひ最後までご覧ください。

出版、広告のビジネスモデル~どのように稼いでいるのか

出版、広告にはそれぞれのビジネスモデルがあります。就職するうえで業界のビジネスモデルを理解するのは重要です。

以下では代表例として、電通と集英社のビジネスモデルを紹介するのでご覧ください。

電通のテレビ事業のビジネスモデル

電通は広告業界最大手の広告代理店です。広告代理店の仕事は、自社商品を宣伝したいクライアントと広告収入を得たい事業者(主にテレビ局)の仲介をします。

電通は広告代理店として、まずクライアントから制作費などの広告料を受け取ります。その一部は広告枠を提供するメディアに支払い、また広告の制作費も賄う仕組みです。これら様々な費用を支払って、残ったお金が電通の利益となります。

電通は業界最大手の地位を活かして、多くの企業から受注しており、それによって大きな売上を上げるのが基本的な収益モデルです。

集英社のビジネスモデル

集英社は「週刊少年ジャンプ」を中心に様々な漫画雑誌や単行本を出版しています。業界では最大手であり、近年では海賊サイトの閉鎖により売上が上昇傾向です。

基本的なビジネスモデルは、本を紙や電子媒体で各書店やプラットフォームに出品して売上を得ます。

中には消費者が購入したときに売上になると考える人もいるでしょうが、紙媒体の場合、厳密に言うと書店の売上になるのです。電子媒体の場合、価格の一部がプラットフォーム側に手数料として差し引かれ、残りの金額が売上になります。

しかし、結局は消費者がどれだけ自社の本を買ってくれるかが売上を左右します。発行部数にかかわらず、出版にかかる労力は変わらないからです。発行部数が増えれば増えるほど、企業の売上も増えます。

有力中心企業は電通、博報堂、サイバーエージェント

出版広告サブ1

出版、広告業界では市場の大きさの違いからか、電通、博報堂、サイバーエージェントといった広告代理店が上位を占めています。ここからは、これら3社の情報についてまとめて紹介するのでご覧ください

3社の概要、事業内容、企業理念を紹介

以下は3社の基本的な情報や事業内容をまとめた一覧表です。

広告業界比較表

各社の特徴として、広告代理だけでなく企業の成長を促すような投資事業なども行っています。

これは、企業の成長によって広告が多くなれば、広告代理店の収益にもつながる二次的な効果をねらっていると見られます。

各社の企業理念

  • 電通…GOOD Inovation
  • 博報堂…未来を発明する会社へ
  • サイバーエージェント…21世紀を代表する会社を創る

3社の売上高と営業利益と純利益の比較

ここからは前述した3社の売上高、営業利益、純利益の比較をまとめて一覧表とします。表は直近3年のものをのせるのでご覧ください。

広告業界売上高比較表
広告業界営業利益比較表
広告業界純利益比較表

売上高は電通が圧倒的な規模を誇っています。また、近年はコロナ禍の影響もあって2020年の売上は伸び悩む傾向にありました。しかし、1位の電通と3位のサイバーエージェントは順調に売上を回復させています。

特に1位の電通は、2019年と2020年に赤字だったのを黒字に戻しているほどです。市場全体の景気が回復し、成長局面に入れば売上高も利益もさらに伸びるでしょう。

広告業界は景気にも業績が左右されやすいので、こうした景気変動の要因はチェックしておくとよいでしょう。

出版、広告業界の動向

ここからは出版、広告業界それぞれの動向について解説します。出版業界は近年、紙媒体から電子書籍への移行が進むとともに市場の縮小が進んでいました。

しかし、ここ数年に限れば、売上は紙・電子ともに順調に推移しています。これは新型コロナウイルスの流行により、多くの人が家にいる時間が増えたことが要因の1つです。

自宅にいる時間が増えれば、自然とできることが限られます。趣味が読書の人は、その時間を増やしますし、これまで時間がなくて本を買わなかった人も購入機会が増えるでしょう。

このような要因によって、近年の出版業界は堅調に推移しています。

また、広告業界は反対にここ数年は市場の衰退が見られます。これは新型コロナウイルスの流行で企業の売上が悪化し、広告宣伝費にかけられる金額が減ったためです。

広告宣伝費が減れば、業界に属する広告代理店の売上も減少するため、全体的に業績が悪化したり、伸び悩んだりしています。

ただし、これは一時的なもので長期的には景気回復とともに、広告業界も本来の活気を取り戻す可能性が高いです。

給与水準

出版広告サブ2

以下は電通、博報堂、サイバーエージェントの給与水準です。

  • 電通
    平均年齢:46.4歳 平均勤続年数:17.3年 平均年収1342万円
  • 博報堂
    平均年齢:43.9歳 平均勤続年数:16.7年 平均年収:1090万2千円
  • サイバーエージェント
    平均年齢:34.1歳 平均勤続年数6.3年 平均年収:771万1千円

いずれの企業も給与水準が高く、勤め続ければ1000万円以上の年収も現実的です。入社はその分難しいですが、チャレンジする価値はあるでしょう。

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