選考フローを理解する。念願の内定への「ステップ」とは|内定獲得への道 - ATLAS(アトラス)〜未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト〜

就職活動の選考方法には、書類選考やWebテスト、面接、グループディスカッションなどさまざまなステップがあります。本記事では新卒採用時における主な選考方法についての概要と、内定までの流れを説明します。就活の全体像を把握し見通しをつけ、内定というゴールまでの道筋をつけていきましょう。

就活における「選考」とは?

就活における「選考」とは、端的にいえば企業にとって必要な人材かどうかを見極めることです。あるいは「協働するにふさわしい人物かどうか」を判断しているといっても良いでしょう。

企業は書類審査やWebテスト、面接などの選考を実施し、求める人物像に合う学生を選び出していきます。企業は内定を出すのに、大学などの成績で選別しているわけではありません。自社の社風や企業理念に合っているか、入社してからしっかり活躍しそうか、会社の利益に貢献できそうか、といった観点から評価しています。学生との相性をみることはもちろんのこと、スキルや地頭の良さなどもチェックされています。評価のポイントは学歴や地頭だけではなく、ビジネスの現場で通用するような問題解決能力や、他者と協働する力、粘り強さや学習意欲など多岐にわたります。その企業の仕事をするうえで必要だと考えているスキルの有無や、伸びしろを判断されているのです。学生は、応募企業が求める人材であり、入社後に活躍をできる人物であることを伝える場だと意識することが大切です。

主な選考の進み方

主な選考の進み方

就活における選考には何段階ものステップがあります。人材育成には多大なコストがかかるため、将来活躍できる人材を確実に見定めたいと考えているからです。選考方法は企業ごとに異なります。各社の事情や方針によっては、他企業では用いられていないような特殊な形式で選考することもあります。ここでは、一般的な選考の進み方を1つずつ確認していきましょう。

Step1:書類選考

書類選考とは、大量の応募者を効率よく絞り込む目的で行われる審査です。応募書類から応募者本人の人柄や熱意、募集内容にマッチしているかなどがチェックされます。応募書類としては履歴書やエントリーシート(ES)などの提出が求められることが多いですが、企業や職種によって必要書類は異なるので入念に調べてから準備しましょう。

Step2:Webテスト

Webテストとは、Web上で受検するテストのことで、学生の基礎学力や性格などが確認されます。これを実施することにより、採用企業は自社が求める最低限の能力を応募者が備えているか否かを効率よく判断しています。

自宅受検と会場受検

Webテストの受検方法は、自宅で受ける方法と指定された会場で受ける方法の2つがあります。自宅で受検する場合は、自分のパソコンから企業の就活生専用ページや指定されたサイトにアクセスし、テストに取り組みます。会場受検する場合は、会場に用意されたパソコンから指定のサイトにログインして受けます。

Webテストの種類

Webテストは、大きく分けて「能力適性検査」と「性格適性検査」の2種類があります。

能力適性検査とは基礎的な学力を測る検査で、「言語分野」と「非言語分野」に分けられます。言語分野では長文読解や文章の並べ替えなど、読解力に加え語彙力など総合的な国語力を問う問題が出題されます。一方で非言語分野では数学や理科などの論理的思考力や計算処理能力を問う問題が出題されます。どちらも高得点を得ることは簡単ではなく、過去問題集を解くなどして対策をすることが大切です。

性格適性検査とは応募者の性格をチェックするための検査です。企業は、性格検査の結果を、現在社内で活躍している社員の性格の特徴と照らし合わせ、応募者である学生が入社してから活躍できるかどうかを判断する際の参考にします。能力適性検査ほどの対策や準備は必要ありませんが、回答の仕方には慣れておく必要があります。無理に作りこんだ回答をしても、大量の問いに答える中で、一貫性がなくなってしまいます。正直に臨むのが良いでしょう。

ここでは実際に使われている主要なWebテストを紹介します。

①   SPI

SPIとは、リクルートマネジメントソリューションズ社が提供するテストのことで、多くの企業が選考に利用しています。就活を進めていくと、一度は受ける可能性が高いテストです。SPIには先に説明した能力適性検査と性格適性検査の両者が組み込まれており、性格や知能を測定するだけでなく、応募者の人格や、どのような仕事、組織になじみやすいのかなどが分かります。一部の企業ではオプションとして英語や論理的思考力を問う問題を出題する場合があります。

②   玉手箱

玉手箱とは、日本エス・エイチ・エル(SHL)社という人事コンサルティング会社が企業向けに提供するWebテストのことです。SPIと同じく知的能力と性格適性を測定します。企業によっては、対策問題集などが多数出回っているSPIの使用を避けて玉手箱を使うケースもあります。SPIだけでなく玉手箱にも備えておくとよいでしょう。玉手箱の能力検査の内容は「言語」「計数」「英語理解」の3分野があり、これらに属する計8種類の問題から企業独自の組み合わせで出題されます。

Step3:グループディスカッション

グループディスカッションは、学生同士が5~10人程度のグループに分けられ、企業から与えられたテーマに沿って議論し、1つの結論を導き出すというものです。企業によってはグループワークと呼んでいるところもあります。学生それぞれが司会、タイムキーパー、書記、発表者などの役割を分担し、時間内に意見がまとまるよう話し合います。

グループディスカッションでは、学生それぞれの「協働する」「コミュニケーション能力」「思考力」などが見られています。その場において自身が果たすべき役割をよく考えた上で行動することが大切です。本番までにグループディスカッションの体験をたくさん積んでおくとよいでしょう。

Step4:面接

就活の選考における面接は主に「集団面接」と「個人面接」の2つの形式で行われます。

集団面接は、面接官が1~4人程度に対して、学生が2~6人程度で行われることが一般的です。グループディスカッションのように互いに議論するというより、複数人を交えた面接官との対話をする中で自己アピールをすることになります。そのため、学生一人ひとりに与えられる発言の機会は時間の関係上限られており、発言内容について深掘りされることは少ないでしょう。

一方、個人面接では、面接官1人または複数人に対して学生が1人で行われます。志望動機や応募書類の内容で気になった部分などをじっくり聞かれることが多くなります。面接には「人物面接」と「ケース面接」があります。

それぞれの詳細を見ていきましょう。

人物面接

人物面接とは、主に学生の人となりを見極めるために行われるものです。企業側が最重要視しているのは学生の基本的な人となりであるとも言われています。一緒に働く仲間にふさわしいかどうかを判断するため、コミュニケーション能力はもちろんのこと、仕事への情熱や志向、キャリアビジョンなどが重視されます。第一印象の良さやビジネスマナーも、面接官の心象に少なくない影響を与えます。ごく当たり前のことですが、身だしなみなどの清潔感を保つこと、元気のよい挨拶で明るい雰囲気を出すことがとても大切になります。また面接官と1対1でスムーズにハキハキと話せることはもちろんのこと、それ以上に相手の話を聞き、適切なリアクションをすることが重要です。

ケース面接

ケース面接は、特定のビジネスシチュエーションを想定して、面接官とディスカッションをしながら解決策を考える面接です。外資系企業やコンサルティングファームでの選考において積極的に実施されています。ケース面接で必要となるベーシックなスキルの一つに、「フェルミ推定」があります。筋道を立てて論理を構成する際に用いる思考法のことで、事前に何度か練習して身につけておくことが大切です。なお、ケース面接では議論を一緒に深めることができるディスカッションパートナーにふさわしいか否かがみられており、ディベートとは異なるという点に注意が必要です。

最終面接

最終面接を通過すれば内定です。最終面接では役員など会社の上層部が自ら面接を行い、学生がその企業とマッチするのかを見定めます。学生が企業になじめるか、その社風に合っているかだけではなく、学生が本当に入社したいと思っているのかどうかの意思確認の場でもあります。

いつから対策すべきか

いつから対策すべきか

就活において、いつから対策を始めるべきかという問いに対する答えは至ってシンプルで「早ければ早いほど良い」です。本格的な就活シーズンのスタートは3月が基本です。しかし、業界や企業によっては他社よりも早く選考を開始するケースもあります。それだけでなく、就職先を選ぶ軸となる、自分の志向やキャリア設計について考えることは、想像以上に時間がかかります。このサイトでは、就職活動に必要なノウハウはもちろん、心構えやキャリア論についても詳しく解説しています。一通り目を通していただくことで、就活の道筋を立てることができるでしょう。「まだ就活まで時間はある」と考えず、少しでも早めに動くことが、納得のいく就職活動につながります。

まとめ

この記事では就活における選考について、その概要を説明しました。就職活動は、準備をどれだけ丁寧にできるかがポイントです。しっかり準備し、納得のいく就職活動にするために、このサイトを役立ててもらえればと思います。

著者

ATLAS

未来をつくるリーダーへの就活キャリアサイト「ATLAS」の編集チーム。

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